...にこやかな五つの顔の花粉を慕う黒いミツバチの姿で...
江戸川乱歩 「影男」
...愛卿の才色を慕うのあまり...
田中貢太郎 「愛卿伝」
...やはり水本の方を慕うが上に...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...まさしく塩尻峠の連中があとを慕うて来たのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友を慕うだけではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...凡(すべ)て人生はさほど慕うべきものかどうかも疑問である...
西田幾多郎 「我が子の死」
...それを慕う姪のお道も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これ駒の瘤の臭いを聞いて発狂するまで母馬が慕うてふからその瘤を持つ人も他に慕わるという迷信より媚薬として珍重したらしい...
南方熊楠 「十二支考」
...美を愛し慕う心には己れを忘れたい希(ねが)いがなければならぬ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...後の世にその道を慕う人たちは...
柳田國男 「日本の伝説」
...日光を慕う植物で...
柳田国男 「雪国の春」
...あたかも子が親を慕うようなあの領民を...
吉川英治 「三国志」
...多年ご高名を慕うのみでしたが...
吉川英治 「三国志」
...――光春もすぐおあとを慕うて参りますれば」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...天平宝字(てんぴょうほうじ)の絢爛(けんらん)を慕うが...
吉川英治 「新書太閤記」
...おのずから老公を慕う若いもののあいだに生れた風である...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...『上皇のお側に仕へてゐた上臈(じやうらふ)がおあとを慕うて島へ渡つて參り...
若山牧水 「樹木とその葉」
...人は、その人類性を失わぬ限り、無常迅速なる現世を超えて、永遠の法を慕う...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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