...主翁はしかたなく慍(おこ)り慍り起きて来た...
田中貢太郎 「怪しき旅僧」
...おふくろはほんとに慍(おこ)ったのかしら……と彼は少しづつ気になる...
原民喜 「おふくろ」
...女は黙つて慍つたやうな顔つきで歩いてゐる...
原民喜 「火の唇」
...女は黙って慍(おこ)ったような顔つきで歩いている...
原民喜 「火の唇」
...彼女は少し慍つたやうな顔つきで遠くを視つめてゐる...
原民喜 「雲雀病院」
...人民これを仰げば以て其慍(いかり)を解く可し...
福沢諭吉 「帝室論」
...それでも慍(おこ)りもしないで...
三島霜川 「平民の娘」
...そんなに慍つたやうな顔をしてちやあ...
水野仙子 「脱殼」
...不平そうに慍(おこ)ったような表情を太い縦皺の切れ込んだ眉間に浮べたまま次の間に来た...
宮本百合子 「一太と母」
...」「慍(おこ)ったね...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...毎日彼(あ)の顔ばかり見ていて、そだって来たんだもん、いまあたい、おじさまの頬っぺを引っぱたいても、慍らないでよ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...」「慍るも慍らないも...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...」「そいつ、慍ったろう...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...」「慍って飛びついて来たから...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...陰からお祈りしています」「不意にお呼止めしたのを慍(おこ)りもなさらないで...
山下利三郎 「流転」
...あの窓から覗いて……あの煙草屋の前を力なげに歩んでいる放浪者に心を惹きつけられた……慍られはしないかと思いながら跡を逐(お)うて呼んでみたが...
山下利三郎 「流転」
...「子路慍(いか)り見(まみ)えて曰く」に対応して「子貢...
和辻哲郎 「孔子」
...人(己れを)知らざるも慍(うら)みず...
和辻哲郎 「孔子」
便利!手書き漢字入力検索