...ひどく柔順なそして慕ひ寄るやうな態度を持つてゐた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...どうかてまえに免じてお赦(ゆる)しくださいますように」松山は態度をやわらげた...
田中貢太郎 「春心」
...余は旧劇と称する江戸演劇のために永く過去の伝統を負へる俳優に向つて宜(よろ)しく観世(かんぜ)金春(こんぱる)諸流の能役者の如き厳然たる態度を取り...
永井荷風 「江戸芸術論」
...しかしこの態度が述作の上において唯一(ゆいいつ)の態度と云うのではない...
夏目漱石 「写生文」
...重吉の態度はあまり冷静すぎて...
夏目漱石 「手紙」
...現に自由詩と称する如き無韻の詩が一般に詩として肯定されている事態であるから...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...あなたの態度はおかみさんのいったことを裏書きしているように思えます...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...その悠揚迫らざる態度というものは実に異様であって...
久生十蘭 「魔都」
...博士のこの砕けた態度は常人のまねられぬところであった...
平林初之輔 「作家としての小酒井博士」
...「何か新事態でも...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...第一週のほぼ終盤になると異常な事態がヒューバート家に降りかかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...こんな私の楽天的な態度にもすっかり母は愛想を尽かしていた...
牧野信一 「地球儀」
...公然が常識の理解にある公然という堂々的形態は決してとりません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一々を追えば形態の変化やその系統をほぼ辿(たど)ることが出来よう...
柳宗悦 「蓑のこと」
...この事を伝え聞くや態々(わざわざ)王の御前(ごぜん)に出頭し...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...どうやら唇を噛んでいるらしい態度である...
夢野久作 「暗黒公使」
...やがてめいめいに取りどり様々の狂態を初める...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...各家の者からは自然非難の眼を向けられずにいない態だった...
横光利一 「旅愁」
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