...U氏もYの罪を免しつつもその態度にはマダ慊(あきた)らないものがあったのであろう...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...彼は財宝だけでは慊(あきた)らず...
海野十三 「獏鸚」
...一度では慊(あき)たらず二度三度身代金を脅喝しようとしているのでしょう...
江戸川乱歩 「黒手組」
...可成りひろくして、數十の客を容るゝに足れど、直ちに湖水に接して居らざるは、慊らぬ心地す...
大町桂月 「赤城山」
...伝統的な詩に慊(あきた)らないで新しい詩を試みたいという念慮は誰にもあることである...
高浜虚子 「俳句への道」
...慊堂は昌平黌(しょうへいこう)の教授で弘化元年に歿した事は識者の知る所...
永井荷風 「向嶋」
...前にいえる廃藩置県以下の諸件を慊(こころよし)とせずして...
福沢諭吉 「学者安心論」
...かう云ふ自分自身さへ先生の作品に慊らぬ節が無いとは云へない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...次に松崎慊堂の名が茶山の此書牘に見えてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蘭軒は此公に慊(あきたら)ざるものがあつたやうである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三月六日に柏軒が始て松崎慊堂(かうだう)を見た...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...渋江抽斎と共に兄の師慊堂を羽沢(はねざは)に訪うたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...回看慊堂先生与両三童子同戯...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...如羽根沢慊堂先生之家...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此慊堂の書は会に先つこと五日に裁したものである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...榛軒は初め慊堂を請ぜむがために...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...慊堂の初の答を榛軒に取り次いだ「小島子」は宝素か抱沖か...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...栄次郎は妹が自分たち夫婦に慊(あきたら)ぬのを見て...
森鴎外 「渋江抽斎」
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