...慈父のような優しい人だ...
...彼は、まるで慈父のように私たちを守ってくれた...
...彼は慈父のように自分の子供たちを愛している...
...慈父の胸には、必ずしも父親のような堅さはなく、柔らかさがある...
...先生は、生徒たちにいつも慈父のような気持ちで接してくれる...
......
内田魯庵 「八犬伝談余」
...慈父のごとく迎えるなどと言うような...
梅崎春生 「狂い凧」
...あらゆる弱点や罪過に対して常に慈父の寛容をもって臨まれた...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...慈父の手に縋(すが)るようにして帰って来ます...
徳田秋声 「仮装人物」
...さながら一家の慈父そのままであった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この市の慈父であり恩人であるところの警察部長の邸で集会が催されることになったのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この市の慈父であり恩人であるところの警察部長の邸に集まった役人連は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...これまではだれのためにも慈父のような広い心を持つ源氏であるが御自身と御自身の周囲の者にだけは冷酷な態度を取り続けられておいでになるのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「我々の慈父」と云つた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...ときどき慈父のような愛情から人民を楽しませるというのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...慈父の姿を見たように...
吉川英治 「大岡越前」
...和上さま!」芙蓉は慈父を失ったように...
吉川英治 「三国志」
...そしていつか、孔明を呼ぶに、「慈父丞相、大父(たいふ)孔明」と、いいたたえ、その戦蹟の諸地方に、早くも生祠(せいし)(生き神様の祭り)を建て、四時の供物と祠(まつ)りを絶たなかった...
吉川英治 「三国志」
...孔明もまた慈父のごとく彼の成長を多年ながめてきたものである...
吉川英治 「三国志」
...わかれた慈父(じふ)にめぐり会ったごとく大地にぬかずくもの...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そしてわしは不運なおおくの子供たちの慈父(じふ)になりたい」こういう願いをもっている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...乱世(らんせい)の子供たちの慈父(じふ)となる生涯も...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――して今夜は」「私は、あの叡福寺の御葉山(みはやま)のふもとにある聖徳太子の御廟へ、ちと、心願がありまして、籠っていたのです」「ふむ」「すると、弁円が、いつの間にか私の背後に、抜刀(ぬきみ)をしのばせていたらしいのですが、すでに、その刃が私の頭(こうべ)に下ろうとした瞬間、アア今思い出しても奇蹟です――いや私にとって、慈父たり、恩師たり、母たり、常に心のうちで渇仰(かつごう)し奉る聖徳太子のお救いかもわかりません――その髪一すじの危機に迫った時、忽然(こつねん)と、弁円の開(あ)けて入った妻扉(つまど)から中へ躍りこんできた一頭の黒犬があったのです」「えっ? 犬が」「弁円の飼犬なのでしょう、一声、もの凄い声をあげて吠えました...
吉川英治 「親鸞」
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