...僕は首筋に水を浴びたように慄然とした...
海野十三 「深夜の市長」
...彼は自分の仕業に慄然(りつぜん)としていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...こんな事を考へて我ながら戦慄した...
永井荷風 「海洋の旅」
...あなた方を怖がって慄え上るかも知れませんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...与八が恐懼戦慄(きようくせんりつ)するのもまた無理がありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...その顔を一目見たばかりで自分は思わず慄(ぞっ)とした...
夏目漱石 「坑夫」
...餘りに文藝的な)の戰慄すべき...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...あんなによく慄へる細い音はすぐ私のまつ青の顔を遠くから嗅ぎつけてしまひます...
原民喜 「かげろふ断章」
...暗黒の戦慄におとし入れた「上海(シャンハイ)コレラ」の猖獗(しょうけつ)は...
火野葦平 「花と龍」
...むしろ戦慄(せんりつ)させる光景が現出したのである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...おもはずぞーつと私は見まじきものでも見たかのごとく慄へ戦いてはしまふのであつた...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...小女王は恐ろしがってどうするのかと慄(ふる)えているので肌(はだ)も毛穴が立っている...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...当り前のことではあるが慄然とした...
室生犀星 「故郷を辞す」
...8840女子達は慄えている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ひきつけた子供のようにぴくぴくと慄えている...
山川方夫 「愛のごとく」
...何んだかちょっと慄えただけなの...
横光利一 「上海」
...海の夜風が寒いので三等客の僕等は甲板の上で慄(ふる)へて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...茜(あかね)いろの都の空にまたしても悪鬼(あっき)や羅刹(らせつ)のよろこび声が聞える時の迫りつつあるのではないかと戦慄した...
吉川英治 「親鸞」
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