...火の河は其の強い力を慄へるカタニアの人々に見せつけるやうに...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...背筋を走りぬけた戦慄(せんりつ)は...
梅崎春生 「桜島」
...殺人罪の発覚という戦慄すべき結果を惹起(ひきおこ)すまで...
江戸川乱歩 「双生児」
...智恵子の病勢の昂進(こうしん)に悩みながら其を製作していた毎日の苦しさは今思い出しても戦慄(せんりつ)を感ずる...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...妖しい戦慄が伝わってくる...
豊島与志雄 「自由人」
...自然にがたがたと慄え出すのをこらえて...
豊田三郎 「リラの手紙」
...慄(ふる)え上った様子です...
中里介山 「大菩薩峠」
...これで人一倍の血筋の子供を仕立てようとするのは、てんで話が無理だ、わしにゃ、どう教育して上げていいかわかんねえ、いい先生はないかなあ、いい学校はねえかなあ、恐懼戦慄の後に、与八が観念はこれでありましたが、そういう時に、眼をつぶって、大先生の信仰をはじめると、不思議に、今まで忘れていた昔の面影がありありと、自分の眼の前に現われて、その折々に言われた言葉が耳の底から甦(よみがえ)って、自分の耳もとに、諄々(じゅんじゅん)として説かれる声を聞きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は身慄ひした...
中原中也 「我が生活」
...四十三 戦慄の後で...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...顎のあたりを慄わせていたが...
久生十蘭 「湖畔」
...自分の全身が激しい嫉妬のためにぶるぶる慄(ふる)えるのを感じた...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...あの戦慄(せんりつ)すべきリンチは...
牧野信一 「鬼涙村」
...臓腑(はらわた)のドン底から慄(ふる)え上ってしまったのだ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...友吉風(ともきちかぜ)友吉風というので何ともない奴までオゾ毛を慄(ふる)って蒲団(ふとん)を引っ冠(かぶ)っているという……実に滑稽なお話だが...
夢野久作 「爆弾太平記」
...飴(あめ)のような阿片の丸(たま)が慄えながらじいじいと音を立てた...
横光利一 「上海」
...慄然(りつぜん)たる結果を見せている...
吉川英治 「大岡越前」
...慄然(りつぜん)...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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