...気のせいか微(かす)かに慄(ふる)えているようだ...
海野十三 「地球発狂事件」
...まさになさんとすることの前に戦慄(せんりつ)しながら...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...種彦は慄然(りつぜん)としてわが影にさえ恐れを抱く野犬(のいぬ)のように耳を聳(そばだ)てたが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...そして一足でも歩もうとすればこれらの打壊された宝玉の破片は身も戦慄(おのの)かるるばかり悲惨な響(ひびき)を発し更に無数の破片となって飛散る...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...慄(ふる)へてもゐるといつた状態である...
中原中也 「詩壇への抱負」
...ぞっと身を慄(ふる)わせるのです...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...なにか形容し難い戦慄が...
久生十蘭 「キャラコさん」
...あんな夢をあなた方が御覧なさらないやうに! あたしの胸はいまだに慄へてをりますわ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...戦慄は勝手に彼のからだの中に巣喰って...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...鈴ヶ森お春殺し等と共にいまもハツキリ当時の戦慄を身内に喚び起すことができるから...
正岡容 「大正東京錦絵」
...幸福というものが――幸福のかすかな戦慄と陶酔とが心に触れるのは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...俄(にわか)に体中が慄(ふる)え出し...
山下利三郎 「流転」
...やがて慄然(りつぜん)としたように身を震わせた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...心の底から戦慄し...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...新しい戦慄(せんりつ)が湧き起って...
夢野久作 「一足お先に」
...人々は信長の余りに強い執念に今さら驚きと戦慄を抱かずにいられなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...いまは身を容(い)るるところもない犯人となった」――林冲はみずから慄然(りつぜん)としたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...慄(ふる)えを洩らすように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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