...さて一方の脚を一種の戦慄的な運動でつまんだり撫でたりし始めた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...目がしきりなく曇るし、手先が慄へるし、仲々草鞋が穿(は)けなかつたですが、やう/\紐をどうやら結んで、丸飯の新聞包を取り上げ乍ら見ると、噫、天野君は死んだ樣に突伏(つつぷ)してます...
石川啄木 「雲は天才である」
...博士は今何処に――」といいかけて帆村は突然電撃を受けたようにぶるぶると慄(ふる)えた...
海野十三 「断層顔」
...俄かに口がきけないらしく唇をぶるぶる慄(ふる)わせながら後に隠していた花束を前に出した...
海野十三 「地球発狂事件」
...夜が更けるにつれて胴慄(どうぶる)いが出て来たので...
海野十三 「千早館の迷路」
...あたしはまた身慄(みぶる)いをした...
海野十三 「俘囚」
...エヒミチは思(おも)わず慄然(ぞっ)とした...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...恐ろしい戦慄の発作に襲われた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...私の胸は無暗にわくわくと慄(ふる)えた...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...全身は戦慄し、冷汗が噴き出る...
外村繁 「日を愛しむ」
...ガクツとたゞ一度だけする身慄ひと共に父の方を瞶(ミツ)めた...
中原中也 「耕二のこと」
...暗黒の戦慄におとし入れた「上海(シャンハイ)コレラ」の猖獗(しょうけつ)は...
火野葦平 「花と龍」
...隱岐はフアコートと聞くと慄然とした...
牧野信一 「痴日」
...さすがにこの事をおもつた時、俺は戦慄したが、この時分から俺の欲望は以下の数語に向つて猛烈に燃え上つたのである...
村山槐多 「悪魔の舌」
...戦慄させておるものであります...
夢野久作 「暗黒公使」
...」またオルガの身体がぶるぶる前のように慄えるのを感じると...
横光利一 「上海」
...腹を切れッ」「げーッ」と彼は身慄(みぶる)いして飛び退こうとしたが...
吉川英治 「剣難女難」
...今にも戦火につつまれるかのように戦慄していたが...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索