...國民も其の一致した敵愾感情を少しでも冷却せしめられなかつたことは誰しも承認するところであらう...
石川啄木 「大硯君足下」
...必要以上にマリア女王の敵愾心の刺戟を避けその屈服を企図したのである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...敵愾心(てきがいしん)を起すのは常業のない閑人(ひまじん)で...
泉鏡花 「海城発電」
...手腕ある政治家はこの辺の消息に通じ巧みに国民の敵愾心(てきがいしん)を外に向けて国内の紛擾を避けることがある...
丘浅次郎 「人類の生存競争」
...敵愾心(てきがいしん)等々から生れた遣切れぬ奇蹟であろうか...
田中英光 「さようなら」
...ここでうんと働いて下さいよ」人に対する反抗と敵愾心(てきがいしん)のために絶えず弾力づけられていなければ居(い)られないような彼女は...
徳田秋声 「あらくれ」
...いわゆる敵愾(てきがい)的精神を発揮して...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...鬼に対する一種の敵愾心(てきがいしん)と...
中里介山 「大菩薩峠」
...この点に於ても全く象徴派に敵愾(てきがい)している...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...あらゆる人人に對して敵愾した...
萩原朔太郎 「宿命」
...むやみやたらと敵愾心を煽つて...
長谷川時雨 「日本橋あたり」
...盛んに敵愾心を鼓吹する...
二葉亭四迷 「予が半生の懺悔」
...ほんたう……!」妻の唇は逞しい敵愾心で震へた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...まったくわれわれキリスト教徒の敵愾心(てきがいしん)くらいすばらしいものはない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのいわれがないでもない敵愾心(てきがいしん)と怒りとを満足させられたけれども(まったく彼はボレスラスからさきに同じような侮辱を与えられたのである)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼の脈管の内にきのうにかわる敵愾心(てきがいしん)をつぎこんだからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かえって烈々たる敵愾心(てきがいしん)を燃えあがらせた...
吉川英治 「三国志」
...たちまち酒気と敵愾心(てきがいしん)に駆られて...
吉川英治 「新書太閤記」
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