...未知の女同志が出あう前に感ずる一種の軽い敵愾心(てきがいしん)が葉子の心をしばらくは余の事柄(ことがら)から切り放した...
有島武郎 「或る女」
...苦(にが)い敵愾心(てきがいしん)が又胸につきあげて来た――嫉妬と云ふ言葉ででも現はすべき敵愾心が――「それでなくてもパヽは怖(こは)いものなんだよ...
有島武郎 「An Incident」
...業(ごう)さらしという敵愾心(てきがいしん)は...
岩野泡鳴 「耽溺」
...帆村探偵の敵愾心(てきがいしん)を燃えあがらせた...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...今や老獪(ろうかい)英帝国はあらん限りの陰険なる策謀を弄して我が国にあらわなる敵愾(てきがい)を示しつつある...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...敵愾(てきがい)的気象は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...いわゆる敵愾(てきがい)的精神を発揮して...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...この点に於ても全く象徴派に敵愾(てきがい)している...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...無智的な本能の敵愾心(てきがいしん)で...
萩原朔太郎 「日清戦争異聞」
...むしろ敵愾心(てきがいしん)が刺激され...
本庄陸男 「石狩川」
...想像できないほどの敵愾心(てきがいしん)を煽(あお)られるのであった...
本庄陸男 「白い壁」
...殊に子供の敵愾心(てきがいしん)が強く現われて来たので...
三浦環 「お蝶夫人」
...敵愾心(てきがいしん)もなく...
横光利一 「夜の靴」
...敵愾心は誰にもないという長い戦争...
横光利一 「夜の靴」
...彼の気愾(きがい)を立派に叩き直した...
吉川英治 「剣難女難」
...民もみな怒りきるほどの敵愾心(てきがいしん)と...
吉川英治 「三国志」
...かえって烈々たる敵愾心(てきがいしん)を燃えあがらせた...
吉川英治 「三国志」
...自負心と自負心との反溌しあう妙な敵愾心(てきがいしん)など...
吉川英治 「宮本武蔵」
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