...覺えず愴然として涙下る...
大町桂月 「房州紀行」
...これとても作者の心持見方から来た凄愴ではない...
田山録弥 「文壇一夕話」
...小市民のポケットをねらう街頭義金の悲愴な叫びも...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...いとど凄愴(せいそう)たる趣を添え来(きた)るのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...慟哭的(どうこくてき)な悲愴美が...
野村胡堂 「楽聖物語」
...いつも悲愴(ひそう)な時ばかりではなかったであろう...
林芙美子 「新版 放浪記」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...顔の大半を口にして悲愴な応援を求めながら...
牧野信一 「鱗雲」
...愴たゞしく読んで...
牧野信一 「痩身記」
...この間の「悲愴」の美しさから思いめぐらしても...
宮本百合子 「音楽の民族性と諷刺」
...より悲愴なより緊張したものであった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...予は之れを読んで其言の欝愴(うつさう)たるを奇としたりき...
山路愛山 「北村透谷君」
...磅(ほうはく)している凄愴(せいそう)の気魄はさながらに鉄と火と血の中を突破して来た志士の生涯の断面そのものであった...
夢野久作 「近世快人伝」
...悽愴を極めた犯罪事件の真相をも...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...悽愴を極めた大恐怖ノンセンス劇の興行を停止させずにはおられなくなったのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...介錯(かいしゃく)」促(うなが)す声は凄愴(せいそう)を呼んだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...「――きゃッ!」これが――彼女が良人へ残して行った悲愴(ひそう)な終りの一声であった...
吉川英治 「親鸞」
...凄愴な殺気はみなぎって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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