...要するに愚直な男であったのだ...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...私の生れつきの性質の中には愚直なものもあるらしく...
太宰治 「鉄面皮」
...城市(みやこ)の世家の来訪を家の面目として歓待している愚直な農民には...
田中貢太郎 「竇氏」
...人々の愚直な演奏に不満を覚ゆる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「あの男は昔から愚直な奴だった...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...それは果たして単純な、愚直な、願いだけだろうか...
中井正一 「国会図書館のこのごろ」
...存在の愚直なる偶然性を変形して...
中井正一 「物理的集団的性格」
...存在が愚直なる偶然性に見えてくる戦慄...
中井正一 「レンズとフィルム」
...愚直な私など相手にして呉れるべくもなかつた...
中原中也 「我が生活」
...愚直な勇吉を信じ切ってはいますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...七年の年月を傍においた弟子の愚直な心を知らないのかと...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...富岡は最も愚直なスタイルをつくつてね...
林芙美子 「浮雲」
...いわんや愚直な加十のことだから...
久生十蘭 「魔都」
...愚直な山木元吉氏がそれを本物だと思い込んで大袈裟に逃げ隠れすればするほど...
久生十蘭 「魔都」
...元来愚直なだけに小うるさい推理の綾などに迷わされることがなく...
久生十蘭 「魔都」
...イズミの愚直な存在が似ている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...その執拗い事というものは……呆れた……」愚直な林氏は茲(ここ)に於て怫然(ふつぜん)色を作(な)した...
夢野久作 「近世快人伝」
...宮を殺害した武士淵辺なども根は愚直なほど朴(ぼく)とつな人間だったに相違ない...
吉川英治 「私本太平記」
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