...愚直な彼等が欺かれて金をとって...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...郡町村吏員の輩が「免租願を出したところが無効だから止めろ」と公言して愚直な農民を欺いているということで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...要するに愚直な男であったのだ...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...私の生れつきの性質の中には愚直なものもあるらしく...
太宰治 「鉄面皮」
...小池は愚直なりしに汝は軽薄なりと叫び...
太宰治 「花吹雪」
...そのような愚直な挿話(そうわ)さえ...
太宰治 「列車」
...そのやうな愚直な話さへ...
太宰治 「列車」
...もちろん私はこんな知能程度も低い愚直な百姓なぞの言うことを...
橘外男 「逗子物語」
...其愚直なる寧ろ憫れむべきに非ずや...
田中正造 「非常歎願書」
...愚直な蝦蟇(ひきがえる)は触れられるたびにしゃちこ張ってふくれていた...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...前後外務大臣候補者として失敗したるを遺憾とし愚直なる板垣伯を煽動して權力均衡の提議を爲さしめたるを認めて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...愚直な人間はけっして氣違いになりっこはないよ...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...存在が愚直なる偶然性に見えてくる戦慄...
中井正一 「レンズとフィルム」
...愚直な私など相手にして呉れるべくもなかつた...
中原中也 「我が生活」
...愚直な勇吉を信じ切ってはいますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僕のような愚直なものにはとてもアノ真似は出来ない」「誰にも出来ない」「奴の事だからさぞ得意でいるだろうネ」「得意も宜いけれども...
二葉亭四迷 「浮雲」
...愚直なペインタ秘書が現れた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...昔々一人の貧しい愚直な男が...
柳田国男 「海上の道」
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