...「愚妻」と言う言葉自体があまり使われないため、例文がありません...
...日本人はその妻を称して愚妻と呼び...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...右等の内一の小事件に付、愚妻かつ参上候、御聞取被下度候...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...この間の消息は愚妻の自伝的随筆集『黙移』――本年六月出版――中に彼女が詳しく語っている...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...四日金之助虚子先生○明治四十一年七月十一日(封書)拝復 御ふささんは異存はなかろうと愚妻が申します...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...「私は無教育でありまして到底高等の教育を受けた人の奥様になる資格はありませんが――もう一年も仕事でも勉強して――」御房さんがこんな事をもしくは之に類似した事を愚妻まで申し出たそうです...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...そう手詰に決答を逼る必要もないから愚妻はよく考えなさいと申したら...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...右は小生の直接研究に無之候えども大体の見当は間違った愚妻の報知とも思われません...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...愚妻は、ここに、秩序も無く何やらかやら一ぱい植えたが、一見するに、すべて失敗の様子である...
太宰治 「失敗園」
...これも仏性の愚妻の一人であった...
太宰治 「創生記」
...心身ともにへたばって、なお、家の鞭(むち)の音を背後に聞き、ふるいたちて、強精ざい、すなわち用いて、愚妻よ、われ、どのような苦労の仕事し了せたか、おまえにはわからなかった...
太宰治 「HUMAN LOST」
...そのくらい愚妻のわる口を拝聴すれば申し分はありません」「まだ四五ページあるから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...つまり愚妻の母ですなあ...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...縮れっ毛の坊主襟の愚妻を見て涎(よだれ)を垂らす奴もないんだが...
正宗白鳥 「空想としての新婚旅行」
...愚妻に至っては一層甚しい...
正宗白鳥 「空想としての新婚旅行」
...秀麗なる山水も愚妻によって画竜点睛となる...
正宗白鳥 「空想としての新婚旅行」
...」と、以心伝心に極ってしまう、そこで僕が前途の抱負を述べると、愚妻は殊勝にも、「私生活の苦労なんか少しも厭(いと)わないわ、何々子さんのようにお金持を望んで結婚したって、ハズバンドが無能で、何んにも理想の事業は出来なくっちゃつまらないことよ...
正宗白鳥 「空想としての新婚旅行」
...愚妻は大いに不平で...
正宗白鳥 「空想としての新婚旅行」
...寧子(ねね)を呼んで会ってやらぬか」「はい」「もうだいぶ夫婦の対面もしておるまい」「なにか……愚妻から...
吉川英治 「新書太閤記」
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