...利太郎の横恋慕(よこれんぼ)にどの程度の熱意があったか知るべくもないが若年の頃は誰しも年下の女より年増(としま)女の美に憧(あこが)れる恐らく極道の果てのああでもないこうでもないが昂(こう)じたあげく盲目の美女に蠱惑(こわく)を感じたのであろう最初は一時の物好きで手を出したとしても肘鉄砲(ひじでっぽう)を食わされた上に男の眉間まで割られれば随分性悪(しょうわる)な意趣晴らしをしないものでもない...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...意趣晴らしだ、一杯のまして下さい...
豊島与志雄 「潮風」
...二人は先刻の意趣晴らしをしていたのである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...被(こうむ)っていた迫害の意趣晴らしを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...小さな弟子(でし)に向かって意趣晴らしをするのであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして別に意趣晴らしをするつもりではなしに――(わざわざ意趣晴らしをするほどの事柄ではなかった)――何か悪戯(いたずら)をしてやりたかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...けっして意趣晴らしをすることはできなかったろうし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...本人の病気に付け込んで僕が意趣晴らしに...
夏目漱石 「それから」
...T「叶わぬ恋の意趣晴らし」五郎蔵「馬鹿!」と怒る...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...叶(かな)わぬ恋の意趣晴らしに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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