...尤(もっと)も彼等の或ものも彼等自身意識せずにこの「何か」を憎んでいた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...嘘をついていると云う事を意識せずに...
芥川龍之介 「ひょっとこ」
...私の前に坐つてゐる事を絶えず意識せずにはゐられなかつた...
芥川龍之介 「蜜柑」
...彼女はそれを意識せずにやっている...
有島武郎 「フランセスの顔」
...自ら意識せずに育てて行ったにちがいない...
梅崎春生 「桜島」
...我らはそれらの特別の恩恵を意識せずにいながらも...
高浜虚子 「俳句への道」
...意識せずに婆さんに怪我を與へたのかも知れないし...
太宰治 「お伽草紙」
...寧ろ意識せずして...
田山録弥 「孤独と法身」
...私は秀子と別れるという考えをはっきり意識せずに...
豊島与志雄 「理想の女」
...私はひよいと或る空虚(うつろ)を心の中に意識せずにはゐられなかつた...
南部修太郎 「疑惑」
...単なる友情を超えたおもしろさに移つてゐるのを秘かに意識せずには居られなかつた...
牧野信一 「熱海線私語」
...私は自分でも意識せずに傍に停っている空車に片足を掛けていた...
松本泰 「日蔭の街」
...自分の心でありながらあまりに穏やかでないほどの愛しようをしたのも前生(ぜんしょう)の約束で長くはいっしょにおられぬ二人であることを意識せずに感じていたのだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...意識せずに一種のculture(キュルチュウル)を受けているのである...
森鴎外 「雁」
...ちょうど我々が子孫を少しも意識せず子孫から何のよろこびも受けないのに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分では意識せずに頭の変調を起こした...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...自分では意識せずにそう思い...
山本周五郎 「菊千代抄」
...……どうしてそんなことが気になるのかは意識せずに...
山本周五郎 「柳橋物語」
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