...僕は彼等を見ているうちに少くとも息子は性的にも母親に慰めを与えていることを意識しているのに気づき出した...
芥川竜之介 「歯車」
...彼を意識しているのは明かであった...
梅崎春生 「黄色い日日」
...社会に奉仕をしていることを内心意識しているかのように...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...あまりにも私を意識しているゆえか...
太宰治 「女生徒」
...彼自身それを意識しているかどうかは別として...
谷崎潤一郎 「細雪」
...私の中のこの枠組みには断絶があることは意識している...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「感覚の殻」
...大衆読者というものを意識していることは云うまでもないことであるが...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...多くの物理学者が暗々裏に意識している処に従えば...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...ロッツェは却って根源的な空間表象を基礎としていることを之によって意識しているものである...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...かようなことを明らかに意識しているのは専門学者だけであって...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...延長観念が我々の意識しているように実際に存在できるのならば...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...アッシャー自身が彼の高い理性がその王座の上でぐらついていることを十分に意識しているということを...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...絶えず他の人を相手に意識している偽善者が阿諛(あゆ)的でないことは稀(まれ)である...
三木清 「人生論ノート」
...すべての批評家・作家・読者は過去の私小説とその手法では再現されきれない社会の現実とその心理があることをいら立たしく意識しているのに――肉体派小説...
宮本百合子 「現代文学の広場」
...よく響くその声を自分で意識していることがはっきりと感じられて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...はっきり意識している時は少しもない...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...このように紋章の根拠薄弱なことをちゃんと意識している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...意識しているか否かは疑わしい...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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