...見えも外聞もてんで歯のたたない中身ばかりの清冽(せいれつ)な生きものが生きて動いてさつさつと意慾する...
高村光太郎 「智恵子抄」
...一方には自己の意慾...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...ただ方嚮(ほうこう)のない生活意慾の...
徳田秋声 「仮装人物」
...もしも創作意慾が旺(さか)んであり...
徳田秋声 「仮装人物」
...行動としては何の意慾も起らなかった...
富田常雄 「刺青」
...肉体の交りを私が強く意慾していたという風に...
豊島与志雄 「紫の壜」
......
中島敦 「和歌でない歌」
...なお且つそういう意慾が湧き起るものであろうか...
久生十蘭 「海難記」
...生の悦びを味へるものなら何でもかんで手に入れようとしてゐた意慾...
堀辰雄 「ヴェランダにて」
...」「どんな意慾の夢を見てゐることやら――おお...
牧野信一 「海路」
...どこまでも心の動きを言葉に移して表さうとする意慾の激流が...
水野葉舟 「言文一致」
...苦楽座の方針や演目は君等座員達の芸術家としての芸術的意慾を第一義的に具体化したものである...
三好十郎 「俳優への手紙」
...新劇くずれその他の俳優などの大部分は自立的な自発的な芸術意慾を衰弱させてしまい...
三好十郎 「俳優への手紙」
...自分の意慾を欲するまま書いて僞りや挾雜を交じへないといふのが...
吉川英治 「折々の記」
...曹操が本来の意慾は...
吉川英治 「三国志」
...――むしろ信長のほうが余りに意慾を急にしたため...
吉川英治 「新書太閤記」
...肝腎(かんじん)な頼朝をめぐる若い仲間のうちにあった大きな意慾が何であるかなどという点は見のがしていたのである...
吉川英治 「源頼朝」
...人いちばい権(けん)をふるったり意慾を恣(ほしいまま)にしたけれど...
吉川英治 「宮本武蔵」
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