...その間(あいだ)にどこまでも意地の悪い霧はいつかほのぼのと晴れかかりました...
芥川龍之介 「河童」
...意地の悪いおきよが...
武田麟太郎 「一の酉」
...私を冷血動物で意地の悪い女だとさえ云う...
谷崎潤一郎 「鍵」
...意地の悪い気があるのだとも取れなくはあるまい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...意地の悪い眼で微笑しながら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...それが今では卯女子の様子に底意地の悪い感じを加へて来たが...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...意地の悪い物の言い方をするなんて……兄さんはどうしても...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...意地の悪い老女からかばってくれ...
直木三十五 「南国太平記」
...直吉は意地の悪い微笑を浮べて...
林芙美子 「瀑布」
...あだかも意地の悪い馬がなれぬ乗り手にするように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...その意地の悪い石は...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...意地の悪いオールドミスになるだろう...
久生十蘭 「あなたも私も」
...阿母達見たいに意地の悪いところはない...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...私は其所(そこ)でも意地の悪い叔母の亭主に冷遇され...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...紀久子は妙に意地の悪い心もちになって聞き流しにするのが癖になっていた...
矢田津世子 「父」
...芸人に小意地の悪いことをしてよろこぶ人たちです...
山本周五郎 「新潮記」
...実に意地の悪い不愉快な爺さんだと思った...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...何という意地の悪い乞食だろうと思って腹が立ちました...
夢野久作 「若返り薬」
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