...もうこの上は意地になっても...
太宰治 「女類」
...私は意地になって地獄にはまり込まなければならぬ...
太宰治 「父」
...また脇の方を探すと申しております」「それは御随意ですがフガフガ会社としてはたとえ敷金を全額入れていただいても保証人はやはり要(い)ります」とフガは今や片意地になって私を忌避し出した...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...そう云われれば意地になって蒐めたがる奴も飛び出して来る...
辰野隆 「愛書癖」
...上らぬとなるとます/\意地になって...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...茶壺を出した上に、十徳を出して、二度も、隠居せよと――大殿も、意地になって、隠居するなど、気振りもお見せになりませぬ、と、今度は、お為派崩れを口実に、密貿易を口実に、何処までも、隠居をさせようと、この強硬手段に出る以上、ただ、頼むところは、大殿のお心の固さ一つ、それを固めるのは、お方の、その腕一つ――吾々のためではござりませぬ、当家の存亡にかかわること...
直木三十五 「南国太平記」
...けれども悪い時は意地になってわざと見せろと逼(せま)る事があった...
夏目漱石 「道草」
...前のことがあるので意地になってわざと遅らした...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...……あっしも意地になって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...私も少し意地になって...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...母親がどうしても意地になっていて...
矢田津世子 「凍雲」
...すっかり片意地になって誰とも口をきかないこと...
山本周五郎 「さぶ」
...七十郎が意地になっている理由の一つは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いずれにしても「誰かがあの風呂敷の事を白状したら」と意地になって...
夢野久作 「ざんげの塔」
...意地になったらドコドコまでも意地になって行ける自信を持った女ですからね...
夢野久作 「少女地獄」
...「まだやっているな」意地になって...
吉川英治 「剣の四君子」
...十意地になって、蔵人はそれから後も、たびたびやって来ては、厩牢(うまやろう)の曲者を拷問(ごうもん)した...
吉川英治 「親鸞」
...お通も意地になってしまう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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