...唯動くが爲に動く生活の惶しさを思へ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...……アア、お嬢さん、電話室はどちらでしょうか」明智は、そこに佇んでいた令嬢を振返って、惶しく云った...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...悲痛な惶(あわただ)しい鳴声を発しながら...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...後者の亦の名を惶根(カシコキ)ノ尊と記す...
高木敏雄 「比較神話学」
...明治三十四年十二月草莽ノ微臣田中正造誠恐誠惶頓首頓首 ※...
田中正造 「直訴状」
...恐惶(おほそれ)ながら...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
... 20銀弓鳴らすアポローン――ヂュウスの御子(おんこ)惶みて』18 ウーリュンポス或はオリュムポス...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...アレースのめづるアカイア軍勢に 335追はれ怯れて蒼惶とイリオンさして逃るるは!今神靈のとある者...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...上京までの日數を數へると心が惶(あわただ)しかつた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...惶(あわ)てて遠くから母親が盛に顔を顰(しか)め手や首を振って止めた...
宮本百合子 「一太と母」
...さも惶だしげに、けれどもまたさも所在なげに、彼は左右を顧み、わづかに場所を移り、さかしらで浮浪者染みた、その迂濶な、圓頂緇衣の法體を暫らくそこに憩はせてゐるのである...
三好達治 「霾」
...愴惶(そうこう)たる態度で立去りたる旨判明...
夢野久作 「少女地獄」
...恐惶謹言(きょうこうきんげん)」と...
吉川英治 「私本太平記」
...蒼惶(そうこう)と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...惶(あわ)てて引っ込めて「氷の様だ」と云って笑った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...驚き惶てて何処か近くから買って来て貰えまいかと頼んだ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...すると老爺も惶てて立ち上ってその大きな掌を振った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...惶てて階下に降りて訊くと汽船は二時間遅れてこの七時半には出るそうだという...
若山牧水 「みなかみ紀行」
ランダム例文:
原因を探る つきあわせる パブリック・ドメイン
便利!手書き漢字入力検索