...惶々乎(こうこうこ)とし屋壁に踞跼(きょきょく)し...
有島武郎 「星座」
...蒼惶(そうこう)としてまたペンを取上げた...
海野十三 「軍用鼠」
...僅々(きんきん)二三十秒の惶(あわただ)しい出来事であった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...惶(そうこう)として縁へ上って...
中里介山 「大菩薩峠」
...大いに惶れ惑わざるを得なかったのである...
中島敦 「南島譚」
...正太(しようた)は大人(おとな)らしう惶(かしこま)りて加※(かげん)が惡(わ)るいのですかと眞面目(まじめ)に問(と)ふを...
樋口一葉 「たけくらべ」
...考へ事をして歩いてゐたれば不意のやうに惶(あは)ててしまいました...
樋口一葉 「にごりえ」
...……ご承知の通り、あの辺は小さな路地が錯綜している場所でありまして、いかんとも手の下しようがなかったとはいえ、完全に職務を遂行し得なかったことに対し、甚だ自責の念を、感じているのでありまして……その警官は、夕刊で南風太郎の殺害事件を読むと、報道された〈その女〉の風態が、前夜見た女のそれと、まさしく一致しているので、恐惶して、早速そのよしを上官に報告した...
久生十蘭 「金狼」
...先年松平新太郎因伯兩州領知之節相窺之伯州米子町人村川新兵衞大谷甚吉至レ今入二竹島一にて爲二漁獵一向後入島之義制禁可二申付一旨被二仰出一可レ存二其趣一恐惶謹言元祿九年子正月二十八日土屋相模守戸田山城守阿部豐後守大久保加賀守松平伯耆守殿宗對馬守義功より出たる家譜に元祿九年因幡國與(と)朝鮮國與(と)之間竹嶋與(と)唱(となへ)候嶋有レ之...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...とつぜん大恐惶におそわれていた...
吉川英治 「私本太平記」
...恐惶謹言(原文のまま...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
......
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...』爺さんは惶てゝ手を振つた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...私は惶てゝ一つの桃に齒をあてた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...『山桃!』さう思ふと惶てゝ私は彼等を呼留めました...
若山牧水 「樹木とその葉」
...寒いところの樹木たちは斯うして惶しい自分等の生活の營みを續けてゐるのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
...お前先生にそんな事してお貰い申しちゃ済まねエに」年寄は惶てて息子の名を呼びながら注意した...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...惶てて階下に降りて訊くと汽船は二時間遅れてこの七時半には出るそうだという...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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