...孝子は少しきまり惡氣にして...
石川啄木 「足跡」
...自分を慚愧すべき一瞬の惡徳から救ひ出したのは...
石川啄木 「雲は天才である」
...龍宮に來てみてよかつた、と次第にこのたびの冐險に感謝したいやうな氣持が起つて來て、うつとり乙姫のあとについて歩いてゐると、「どうです、惡くないでせう...
太宰治 「お伽草紙」
...數年の間に惡るくなつて行く※が...
田中正造 「亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問」
...母鳥しきりに悲鳴して愛兒のり翔け飛ぶを 315惡蛇這ひ寄り其翼無慘に捲きて捕まへぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...徹底したる懷疑論者は、眞僞、善惡、美醜の普遍的標凖をば絶對的に否定する者である...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...何をか彼れの大醇と謂ふや、惡を憎み、冷血を忌むこと人に過ぎ、之れを攻撃するに於て、一歩も借さゞるの熱誠是れなり何をか彼れの美質と謂ふや、常に弱者の味方となりて、驕慢なるもの、權力あるものに抵抗するの侠骨是れなり、彼れが故後藤伯と事毎に衝突したりしも此れが爲めにして、伯曾て彼れの強頂を患へ、切りに辭を卑うして彼を招がむとしたるも、彼は啻に伯に屈致せざりしのみならず、益々伯の失徳を追窮して毫も憚る所なかりき余は彼れが果して後藤伯の人物を正解し得たりしや否やを知らず又彼れの後藤攻撃論は、果して精確なる事實に根據したりしや否を知ること能はずされど彼れの眼中に映じたる後藤伯は、老獪にして野心深く、私利私福を貪りて正義の觀念なき奸雄なりしに似たり則ち彼は後藤伯を認めて奸雄の偶像と認めたるが故に、之れを攻撃したるのみ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...性惡(しょうわる)の債務者のためにすっかり零落させられていた...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...佛天虚妄を惡みたまふとも...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...薄氣味惡く手に採つて見るとぬら/\としたものである...
長塚節 「痍のあと」
...續け樣に三度」「そんな惡戯(いたづら)は今に始まつたことぢやないよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「居るわ」「御機嫌はどうです」「とても惡いのよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「外に考へやうは無い、阿星源之丞といふのは、西國訛(なまり)のある大男で、髯の濃い、眼の大きい、足が少し惡く、心持びつこを引いて居る筈だ、江戸の町の人間の海の中に入つても、何時かは必ず見付かるだらう」成程その人相なら、すぐにもつかまり相です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは一人も間違ひはございません」「そんな惡い事をする人間が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...初午(はつうま)の日に世直しの稻荷祭りの大騷ぎをやらかさうといふ企(たくら)みだ」「惡くねえ話ぢやありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かかる罪惡の穢れに浸みた織物はこれを破棄するのほかはない...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「スワデシの誓」
...ヘーゲルが惡しき無限として輕蔑したところの限りなき進行の無限こそ最高のものである...
三木清 「歴史哲學」
...長過(すぎ)てあつかひ惡(にく)い舌で上下(うへした)の唇をなめながら...
水上滝太郎 「大阪の宿」
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