...模倣を嫌惡する意識と暗示に對する敏感とが手を携へて増長して行くことは注目すべき現象である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...同年輩の近江屋の兒等と極く仲が惡かつたが...
石川啄木 「二筋の血」
...死靈(しれう))(三)化物(ばけもの)(惡戲(あくぎ)の爲(ため)...
伊東忠太 「妖怪研究」
...意地の惡いものぢや...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...若し僕が惡けりや謝まりますから...
徳田秋聲 「媒介者」
...泣いて泣いて火のついたやうに泣いても滅多に構へつけることもない位だから隨て營養も不足なのか六つ七つまでは發育の惡い子も數々あるが...
長塚節 「芋掘り」
...惡い顏をするどころではありませんでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...餘程惡賢(わるがしこ)い奴のやつたことで御座います」「――」「お縫でないことは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...長崎屋は元長崎の商人で、嚴禁の拔け荷を扱つて百萬の富を積みましたが、それが露顯(ろけん)して、既に磔刑(はりつけ)にもなるべきのところを、その當時長崎奉行の下役をしてゐた、永井平馬に救はれ、その恩があるので、平馬の頼みを斷わり兼ね、惡事と知り乍ら、和泉守遺子鐵三郎を隱して、平馬の永井家乘取策の片棒を擔ぐことになつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...惡く賢こい男だよ」「へエ?」「一番氣の毒なのは和泉屋の伜(せがれ)嘉三郎さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貧乏はしても惡い事をする俺ぢやねえ』――などと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分と顏を合はせるのは少しばかり極りが惡いけれど...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もろくもお葉の惡戯(いたづら)に引つかゝり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...惡魔が人間に化けた話や――などを悦ばないといふのである...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...若夫婦の惡口を云つたりした...
林芙美子 「或る女」
...でも私は惡者ではありませんよ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...惡魔のをどりを氣も確かに見ながら...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...粗惡なこしらへであるため...
室生犀星 「渚」
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