...風葉君の口惜しがるまいことか...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...まだ一本の毛を惜しがるのか」海石はしっかと豕をつかまえてその毛を抜いた...
田中貢太郎 「劉海石」
...口惜しがるとなお馬鹿にしられるので...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...「涙を流して口惜しがる主人を押えて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...口惜しがるのはお前の勝手だが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分」八五郎の口惜しがるまいことか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分が相手にされない事などは棚にあげて口惜しがるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...癪(しやく)にさはるぢやありませんか」八五郎は口惜しがるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...齒ぎしりして口惜しがるのも無理はありませんね」「お妙(たへ)には配偶(つれあひ)はないのか」「木之助といふ野幇間(のだいこ)のやうな野郎が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お仕舞ひだね」「口惜しいぢやありませんか」八五郎が口惜しがる以上に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...地団駄を踏んで口惜しがるであらう奴等の姿をカラカラとわらつてやらう...
牧野信一 「船の中の鼠」
...「蘭丸をいっち惜しがる本能寺」...
南方熊楠 「十二支考」
...全体我邦(わがくに)の家庭は主人一人の翫具や慰みのために多額の金を費(ついや)して家族一同のためには一銭二銭の買物さえ惜しがるという風(ふう)がある...
村井弦斎 「食道楽」
...或る者は妻との同棲を、或る者は息子とのそれを、自己の存在の主要な幸福ででもあるかのごとく、惜しがる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし見直す人が出れば惜しがるであろう...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...人の惜しがる生命(いのち)...
夢野久作 「探偵小説の正体」
...そばへ来て手おくれを口惜しがる...
吉川英治 「江戸三国志」
...張卒から貰ったこれでも決して間にあわないこともありませんから……」母の惜しがる気持をなだめるつもりで彼がそういうと...
吉川英治 「三国志」
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