...これらの軍拡が政治の掣肘を受けず果敢に行なわれたならばマルヌ会戦はドイツの勝利であったろうとドイツ参謀本部の人々が常に口惜しがるところである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...「口惜しがるのは止せ...
梅崎春生 「蜆」
...遂に蠅男は口惜しがる帆村と長吉とを谿底(たにぞこ)へ置いて山かげに姿を消してしまった...
海野十三 「蠅男」
...地団駄踏んで口惜しがることだろう...
太宰治 「善蔵を思う」
...まだ一本の毛を惜しがるのか」海石はしっかと豕をつかまえてその毛を抜いた...
田中貢太郎 「劉海石」
...口惜しがるのも無理はありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...この水……」「いいえ」一方がしきりに惜しがるを...
中里介山 「大菩薩峠」
...とにかく非常に命を惜しがる男だから」継子が下を向いたままくすくす笑った...
夏目漱石 「明暗」
...「涙を流して口惜しがる主人を押えて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...錢形が聽いたらさぞ口惜しがるだらう――つて言つたさうで」「そんなことはどうでも構はない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...齒ぎしりして口惜しがるのも無理はありませんね」「お妙(たへ)には配偶(つれあひ)はないのか」「木之助といふ野幇間(のだいこ)のやうな野郎が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お仕舞ひだね」「口惜しいぢやありませんか」八五郎が口惜しがる以上に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...惜しがるだけが馬鹿で...
野村胡堂 「天才兄妹」
...パパが口惜しがるのも無理のないところだ...
久生十蘭 「だいこん」
...人の惜しがる生命(いのち)...
夢野久作 「探偵小説の正体」
...そばへ来て手おくれを口惜しがる...
吉川英治 「江戸三国志」
...たいした玉の輿(こし)に乗るんだろうになあ」と惜しがる世評に間違いはないのであります...
吉川英治 「江戸三国志」
...なにもそう惜しがることアございますまいに...
吉川英治 「新・水滸伝」
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