...風葉君の口惜しがるまいことか...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...これらの軍拡が政治の掣肘を受けず果敢に行なわれたならばマルヌ会戦はドイツの勝利であったろうとドイツ参謀本部の人々が常に口惜しがるところである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...「口惜しがるのは止せ...
梅崎春生 「蜆」
...口惜しがるとなお馬鹿にしられるので...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...口惜しがるのも無理はありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...この水……」「いいえ」一方がしきりに惜しがるを...
中里介山 「大菩薩峠」
...口惜しがるのはお前の勝手だが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...錢形が聽いたらさぞ口惜しがるだらう――つて言つたさうで」「そんなことはどうでも構はない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分」八五郎の口惜しがるまいことか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分が相手にされない事などは棚(たな)にあげて口惜しがるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」フアウストは悪魔の口惜しがるのに頓着もなく「そしてマルガレツテの様子は何んなあんばいだね...
牧野信一 「フアウスト」
...地団駄を踏んで口惜しがるであらう奴等の姿をカラカラとわらつてやらう...
牧野信一 「船の中の鼠」
...「蘭丸をいっち惜しがる本能寺」...
南方熊楠 「十二支考」
...全体我邦(わがくに)の家庭は主人一人の翫具や慰みのために多額の金を費(ついや)して家族一同のためには一銭二銭の買物さえ惜しがるという風(ふう)がある...
村井弦斎 「食道楽」
...或る者は妻との同棲を、或る者は息子とのそれを、自己の存在の主要な幸福ででもあるかのごとく、惜しがる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そんな事を口惜しがる奴があるか...
夢野久作 「少女地獄」
...人の惜しがる生命(いのち)...
夢野久作 「探偵小説の正体」
...そばへ来て手おくれを口惜しがる...
吉川英治 「江戸三国志」
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