...いたずらに生死の門に迷い禍福の道に惑うは...
井上円了 「おばけの正体」
...思い惑うふうに見えたが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...左右に飛び惑うて...
中里介山 「大菩薩峠」
...以前の小者(こもの)が尋ね惑うているところの先生であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんなことまで思い惑うているところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...真昼の往来は断ち割ったように二つに裂(さ)けて右往左往に逃げ惑う中を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なんとお答へしてよいかたゞ思ひ惑うてしまひます...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...だが其れは無秩序な舌、戸惑うた記憶力、紛乱せる思考力を以てである...
松永延造 「職工と微笑」
...思い惑う様子にて...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...余甚だ惑うて判斷に苦しむ...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...西洋人が見たらどこに日本があるのかと思い惑うでありましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...いささかも思い惑うことのない...
山本周五郎 「日本婦道記」
...もうなにも思い惑うな...
山本周五郎 「橋の下」
...一藩の責任を負う者が恐れ惑うのも当然でございましょう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...皆舌を捲いて驚き且つ惑うた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...外に立ち惑うらしい彼女の影をみると...
吉川英治 「私本太平記」
...田楽狭間(でんがくはざま)は、この道を真東(まひがし)よな」柴田権六とか林佐渡とかいう重臣たちは、むしろ物見の報告を、非常な惑いと、危惧をもって聞いたので、信長の直感と、その驀進(ばくしん)ぶりを、たって止めたが、信長は肯(き)かず、「卿(けい)ら、老朽の智者ども、この期(ご)になお、何を惑うぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
...(どうお話し申そう)綽空はそれに思い惑う...
吉川英治 「親鸞」
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