...悽慘として遲々たりや...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...これまで味わった事のない悽愴(せいそう)の思いに襲われた...
太宰治 「斜陽」
...悽惶好仇(せいこうこうきゅう)と書いてあった...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...異常に悽愴の氣を帶びてゐた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...予断を許さぬ悽愴な光景になった...
久生十蘭 「魔都」
...例に無い悽惨(せいさん)な句がある...
森鴎外 「魚玄機」
...まだ十分と経たない中(うち)に見る見る悽惨を極めた修羅場と化する……...
夢野久作 「暗黒公使」
...悽愴たる罪悪感……残忍な勝利感や...
夢野久作 「探偵小説の正体」
...それに対して吾輩が如何なる観察を下し、如何なる方法に依って研究の歩武(ほぶ)を進めて来たか、且つ又、その研究によって摘発されたる第二回の発作の内容の説明が、如何に悽惨、痛烈、絢爛(けんらん)、奇怪にして、且つ、ノンセンスを極めたものがあるか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...やがて、谷間から、裏から表から、これへ犇々(ひしひし)近づいて来る敵の気はいを知ると、さすがに、膝を立て、太刀をつかんで、「来たっ――」「思い残すところなくやれよ」「いうまでもない」らんと、みな眼をかがやかし、はやくも、悽愴な気を、眉に、唇に示し合って、針鼠(はりねずみ)のように、体じゅうを硬めていた...
吉川英治 「上杉謙信」
...悽愴な余燼(よじん)のなかに...
吉川英治 「三国志」
...あまりにも悽惨(せいさん)で目をおおわしめるものがあったという...
吉川英治 「私本太平記」
...悽愴(せいそう)比なき乱軍であったことを...
吉川英治 「新書太閤記」
...あまりにも悽愴(せいそう)すぎる...
吉川英治 「新書太閤記」
...悽愴(せいそう)...
吉川英治 「新書太閤記」
...むしろ悽(すさま)じい血相をした三名の浪人が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...佐野竹之介殿なども?)桜田のあの日の――同志の悽惨(せいさん)な顔つきが眼にうかぶ...
吉川英治 「旗岡巡査」
...悽惨な顔をそろえて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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