...汝かつては人を誨(おし)え人を慰めたるもの今禍(わざわい)に会すれば悶(もだ)え苦しむは何の態(さま)ぞと...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...断末魔の苦悶の形相だ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...そのひとに就いて煩悶(はんもん)した事は一度も無いし...
太宰治 「メリイクリスマス」
...」と云って悶えて居ました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...悶々の情を胸の中に納めてゐると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...陳列館には二千年前の苦悶(くもん)の姿をそのままにとどめた死骸(しがい)の化石もあったが...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...僕はむしろ報復されない苦悶をもって終始したい...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...身を悶(もだ)える...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...じぶんで処理せねばならぬ煩悶(はんもん)であった...
新美南吉 「屁」
...涅槃は媚藥の夢にもよほすふしぎな淫慾の悶えのやうでそれらのなまめかしい救世(くぜ)の情緒は春の夜に聽く笛のやうだ...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...百年の悶へをや残すらん...
樋口一葉 「琴の音」
...たやすからぬ悶着(もんちゃく)がおき...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...アハヤといふ間に見事心臓を貫かれて悲鳴を挙げて悶絶したり...
牧野信一 「読書と生活」
...また彼女はその睫(まつげ)に苦悶を伏せて接吻した...
横光利一 「上海」
...張遼はひとり煩悶(はんもん)した...
吉川英治 「三国志」
...苦悶や滅失の底をずいぶんと...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...お米の悶(もだ)えにこびりついて離れぬものの一つである...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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