...葉子の内部的経験や苦悶(くもん)と少しも縁が続いていないで...
有島武郎 「或る女」
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伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...彼(か)れ恐らくは死に臨んで大煩悶に陥るであろうと予期しつつ読み進むに...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...探偵はウムと呻(うな)って悶(もだ)えた...
海野十三 「恐怖の口笛」
...忽ち自分が地獄のような苦悶に転げまわらねばならない...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...顔には苦悶(くもん)の痕(あと)もなく...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...それから二日二晩疲勞の爲め時々三十分一時間昏睡に落ちる時がある外は殆ど苦悶の聲の絶ゆる時が無かつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...其の死に臨むや高僧のやうに徹底してゐて少しも煩悶しなかつた...
高浜虚子 「椿子物語」
...極端な苦悶の表情を示して居たなら...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...苦悶(くもん)もまた一つの力となる――統御される一つの力となる――という点まで彼は達していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...貴方がお抱きの妾のからだはエス様の腐つた接唇でうよ/\してます!かくて敗れた魂と悲しみ悶える魂はキリストよ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...煩悶(はんもん)があっても...
夏目漱石 「坑夫」
...いろ/\に煩悶させたに過ぎない...
平出修 「逆徒」
...ところで是(こ)ればかりじやない、其處ら中に眼に見えぬ針(はり)があつて、始終俺をつついて、燥(いら)つかせたり、憤(いきどほ)らせたり、悶々させたり、欝(ふさ)がせたりする...
三島霜川 「平民の娘」
...横から別の若侍に蹴倒されてそこへ悶絶してしまった...
吉川英治 「剣難女難」
...心のうちでは煩悶したが...
吉川英治 「三国志」
...どう憎んでも別れても骨肉同士はなお絆(きずな)と本能の苦悶を持つが...
吉川英治 「私本太平記」
...熱病のように悶々としていた私は...
吉川英治 「親鸞」
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