...悶(もだ)え泣(な)きに泣(な)き入(い)りました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...「撃てッ!」映写幕に映っていた「右足のない梟」外二名の男たちは俄(にわ)かに苦悶の表情を浮べた...
海野十三 「流線間諜」
...苦悶の指先にその名を書き止めた無慙の気持ばかりであった...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...しかし父様(とうさま)のお心の中の苦悶は...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...ボウイが紙に書いて苦悶中の女客へ見せてまわる...
谷譲次 「踊る地平線」
...人知れず悶(もだ)えるまま放っておきます...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...必死に悶(もだ)えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...女中と出来合って悶着(もんちゃく)が起ったのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...煩悶(はんもん)する...
夏目漱石 「虞美人草」
...ただし煩悶がなくなった時分には...
夏目漱石 「坑夫」
...是は其の者に成って見なければ判らない煩悶(はんもん)でありましょう...
西尾正 「陳情書」
...身悶(みもだ)えをしても及ばないくいちがいが...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...かかる苦悶そのもののアトモスフェアを突き破らうとでもするかのやうに必死となつてゐます...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「トレドの風景」
...女としては煩悶(はんもん)をすることの多い境遇である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...青絹の寝衣を胸の処までマクリ上げたまま虚空を掴んで悶絶している状態は...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...虚空を掴んで悶絶しているでは御座いませんか...
夢野久作 「霊感!」
...君の生命の價値から見て貴重を極めてをるものは此煩悶で...
横瀬夜雨 「花守」
...藤田伝五や四方田政孝などが痛言した――この気持のままでは戦場へ赴(ゆ)けない――という悶々(もんもん)たるものは...
吉川英治 「新書太閤記」
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