...彼れの魂は直接に人類に對して自己を表現せんと悶えてゐる...
有島武郎 「詩への逸脱」
...』と智恵子は何時になく悶(もど)かし相な顔をした...
石川啄木 「鳥影」
...二椀孤悶(こもん)を破る...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...嘗て此衣食問題は春三郎の心を悶えさせたが...
高濱虚子 「續俳諧師」
...お酒のはいっているお茶碗を持って身悶(みもだ)えする...
太宰治 「酒の追憶」
...どうにも足悶(あが)きのないのが...
徳田秋声 「仮装人物」
...又総理大隈伯の苦悩煩悶する所たるべし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...新しい思想の煩悶を教へるのは罪惡だ...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...それまでのガリレーの内心の苦悶も見ることが出来るし...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...いとも和やかに妙子の苦悶を見下して居ると言った...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...いたずらに悶(もだ)え苦しんだ...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...恋に焦れて悶ふるやうに――」常連は手拍子...
牧野信一 「歌へる日まで」
...苦悶のために全身を芋虫のやうに伸縮させてゐる堀田ラフトを掻き抱いたまゝ頓狂な悲鳴を挙げた...
牧野信一 「街角」
...次第に村同士で漁場の悶着が激しうなるんぢや...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...そんな煩悶(はんもん)をあなたがしておいでになるのなら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...本当に息苦しくて身悶(みもだ)えをしたほどだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...精神的の苦悶は勿論肉體の苦痛も...
横光利一 「悲しみの代價」
...胃ぶくろが暴れて苦悶した...
吉川英治 「剣の四君子」
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