...身悶(みもだ)えして引切(ひっき)ると...
泉鏡花 「悪獣篇」
...すなわち悪人は苦悶を以て一生を終え...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...決して悉(ことごと)く苦悶...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...彼は心の中の苦悶(くもん)をかくすことができなかった...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...心の苦悶が余りに生々し過ぎたのかも知れない...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...眼を電光のように怒らして悶掻(もが)いた...
田中貢太郎 「美女を盗む鬼神」
...赧(あか)ら顔の大きな男が悶掻(もが)き走るように店の中から飛びだして来た...
田中貢太郎 「指環」
...死んだ父と母との間に悶着があり...
田中英光 「箱根の山」
...58号の電車で女郎買に行つた男が梅毒になつた彼は12の如き沈黙の男であつたに腕 々 々交通巡査には煩悶はないのか自殺せぬ自殺の体験者は障子に手を突込んで裏側からみてゐましたアカデミッシャンは予想の把持者なのに……今日天からウヅラ豆が畠の上に落ちてゐました...
中原中也 「(58号の電車で女郎買に行つた男が)」
...あの人に触れ得ぬ悶えをまやかす事が出来る...
長與善郎 「青銅の基督」
...一種の苦悶(くもん)がある...
夏目漱石 「三四郎」
...例へこの手記を讀んでどんなに苦しみ悶えようとも...
南部修太郎 「疑惑」
...世界は彼にとっては恐怖と苦悶(くもん)に鎖(とざ)されていた...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...病気の上に御息所は煩悶(はんもん)をして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...正面からではないが薫がほのめかして来たことで浮舟(うきふね)の煩悶はまたふえた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どう憎んでも別れても骨肉同士はなお絆(きずな)と本能の苦悶を持つが...
吉川英治 「私本太平記」
...そして見るまにかれは顔を焼(や)かれて悶絶(もんぜつ)した...
吉川英治 「神州天馬侠」
...お米の悶(もだ)えにこびりついて離れぬものの一つである...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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