...さらに寝台から私へ向けられた憔悴の顔が...
東健而訳 大久保ゆう改訳 「瀕死の探偵」
...すこし憔悴(しょうすい)し荒んでいた...
梅崎春生 「幻化」
...憔悴しきった金壷眼(かなつぼまなこ)で...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...前に会ったときより一段と憔悴の見える正造の顔を見つめつつ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...『それでこそ茂頼が悴(せがれ)...
高山樗牛 「瀧口入道」
...これも謂はば地主の悴の贅澤の一種類にすぎないのだし...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...悴(せがれ)がたいへんだ...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「偸桃」
...亡くなりました悴の袷(あわせ)の下から書(ほん)が出てまいりましてね...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...こう憔悴(やつれ)ると憐(あわ)れになる...
夏目漱石 「坑夫」
...私は時として私の肉體の一部がしぜんに憔悴してくることを感ずる...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...憔悴した頬が少年のそれのように生々とかがやき...
久生十蘭 「黒い手帳」
...肘掛椅子で憔悴(しょうすい)しきった男が...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...どうやら疲れて憔悴(しょうすい)してるようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...夫々この賤しく独り好がりな母と悴が...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...同じ町のうちの夫々の家で、父は父、母は母、悴は悴で、不平の煙りをあげてゐた頃の、そして、鉛の剣をのまされて徒らに苛立つた自分の姿がたよりなく浮びあがつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...青黄色く憔悴した顔に眼が光っている...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...わたくしの顏色の惡いのは何時かおかきになつた憔悴した歡喜とでもいつたらいいのでせうか...
室生犀星 「はるあはれ」
...見るからに憔悴して...
若山牧水 「樹木とその葉」
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