...彼の話はいつも悲調を帯びている...
...この小説は悲調の末に終わる...
...彼女は今日、悲調のメールを送ってきた...
...あの映画は悲調の音楽が印象的だった...
...彼の詩は悲調を帯びており、心に響いた...
...二十節以下において依然たる悲調を以て神に迫るのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...天文(てんぶん)二十三年秋八月越後国春日山の城主上杉入道謙信は八千余騎を引率して川中島に出陣ありそのとき謙信申さるるやう加賀越前は父の仇(かたき)これをほふりてその後に旗を都に押立てて覇(は)を中原に唱へんことかねての覚悟なりしかどかの村上が余儀なき恃(たの)み武士の面目もだし兼ね……悲調を帯びたりんりんたる節が聞えたかと思うと...
中里介山 「大菩薩峠」
...ざッ残念でごぜえます」と悲調を帯びた伝吉の一句に...
吉川英治 「剣難女難」
...陽平関へ」「承知いたしました」孔明はつづいて、「張翼、来れ」と、帷幕(いばく)へよびつけ、汝は一軍を引率して、剣閣(けんかく)(陝西(せんせい)・甘粛(かんしゅく)の省界)の道なき山に道を作れと命じ、悲調な語気で、「――われこれより回(かえ)らん」と、いった...
吉川英治 「三国志」
...費(ひい)は唇に悲調をたたえて語った...
吉川英治 「三国志」
...若い公卿志士の悲調をそそッたものであろう...
吉川英治 「私本太平記」
...悲調な一首も島人(しまびと)の胸にまだ生々(なまなま)しくのこっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...悲調(ひちょう)をおびた笛の音(ね)が一声(ひとこえ)高く聞えたかと思うと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...悲調はおおいようもないが...
吉川英治 「新書太閤記」
...敗北つづきの悲調の底からも...
吉川英治 「新・水滸伝」
...原文の悲調な漢文体のリズムも損(そこな)わないように私が勝手な筆を加味してある...
吉川英治 「随筆 新平家」
...悲調な恋愛詩の栞(しおり)かのように可憐である...
吉川英治 「随筆 新平家」
...妙に悲調な笛を吹く...
吉川英治 「随筆 新平家」
...――陽成、光孝の二帝の朝に仕え、藤原氏の繁栄をひらいた基経の血すじなのだ」純友の語気は、悲調をおび、充血した眼に、涙が光った...
吉川英治 「平の将門」
...悲調をおびた声でさけび...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...すでに敵前で戦っているような悲調とあらい語気をおびていた...
吉川英治 「源頼朝」
...その音のどこかに悲調がこもっていた...
吉川英治 「柳生月影抄」
...いかにも哀音悲調と謂つた風の...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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