...当時の学堂居士の人気は伊公の悪辣なるクーデター劇の花形役者として満都の若い血を沸かさしたもんだ...
内田魯庵 「四十年前」
...仮面の悪人どもを語(かた)らいあらゆる悪辣なる手段を弄してその奪還を図ったのだ...
海野十三 「深夜の市長」
...どんな悪辣な方法でもやるだろう...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...それにも不拘(かかわらず)私の一家は秀岡の悪辣な手にかかって破産せられ...
大庭武年 「旅客機事件」
...悪辣な紺野は此密室のあることは知って居たのですが...
野村胡堂 「向日葵の眼」
...悪辣なる少年となつて大破産を希ふだらう...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...悪辣な外国人が叔父の発見を追って...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...悪辣な敵につかまって...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...下劣で悪辣な陰謀だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...狡猾で悪辣な一味に後をつけられて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...白痴の娘を利用しようと云う悪辣な考案が何うして続いて起らずにいるだろうか...
松永延造 「職工と微笑」
...私は彼がいろいろな悪辣な手段をもって少女を釣ったり...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...君の皮肉な、悪辣な、厭(いや)な性質で、人間が何を要求するかが分かるものか...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...この残忍悪辣な工作は二人の共謀の仕事と疑えば疑えたのであるが...
夢野久作 「冥土行進曲」
...参木はこの悪辣な専務が...
横光利一 「上海」
...正視できないほど悪辣な猥画屋(わいがや)のトリックに依って画面の拡大されたものだった...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...悪辣な貪慾家としては有名な者だったから...
吉川英治 「三国志」
...実に悪辣な野郎だ』しばく沈黙している間に...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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