...この誤魔化しは真正の商品そのものの質と香りを悪くするだけである...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...悪くするのではあるまいか...
芥川龍之介 「偸盗」
...そのようなおよそ火星人の気持を悪くするような言葉は...
海野十三 「火星兵団」
...気を悪くすることはないのに...
高見順 「いやな感じ」
...すぐ毛を逆立てて機嫌を悪くするので...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...何しろ、怒牛角を閃(ひらめ)かして馬でも人でも突き刺し、撥(は)ね上げて、その落ちて来るのを待って角に懸けて振り廻す――こう言った、馬血人血淋漓(りんり)たるところが、また闘牛中の大呼物(おおよびもの)――じっさいどんな平凡な闘牛ででも馬の二、三頭やられることは普通だし、悪くすると、リングの砂が闘牛士の生命(いのち)を吸い込む場合もさして珍しくない――のだから、この闘牛(トウロス)の角っぷり、その角度尖鋭に対する関心は大変なものだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...悪くすると小枝を折り若芽を傷つけるばかりである...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...ホームズが少し機嫌を悪くする...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...悪くすると逆様(さかさま)に金権者流から高利を搾(しぼ)られるくらいが落ちで...
徳田秋声 「縮図」
...悪くすると唯研は親愛なる一部の人達の配慮そのものによって却って誤られるのではないかとさえ思われることがある位だ...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...なんにしてもそれは徒(いたず)らに気を悪くする見世物に過ぎない...
中里介山 「大菩薩峠」
...さすがの平次も胸を悪くする外はありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...悪くすると命まで取り兼ねないから...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...そうして身体を悪くするだろうと...
柳田国男 「雪国の春」
...幸太はそれで気を悪くするようすもなく...
山本周五郎 「柳橋物語」
...「悪くすると対手(あいて)のために...
吉川英治 「剣難女難」
...悪くすると山寨(やま)を破門になるかもしれねえ」「それほど性根(しょうね)には分っていながら...
吉川英治 「新・水滸伝」
...悪くすると、大掾国香や良正あたりから、先手廻しをして、訴訟でも出ているのではないかと思われ、将門は、恟々としながらも、相手の虚構をいい破ることばを、途々、無数に用意していた...
吉川英治 「平の将門」
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