...我いま世に不用なるのみならず我の存在は反(かえ)って世を悩ますものなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...遂に我を悩ます内外の敵の鋭さに圧迫されて...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...相手を悩ますこと一通りでない...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...その蠅があまりしつこく九兵衞を悩ますので...
小泉八雲 大谷正信訳 「蠅のはなし」
...実際にはその人は存在しておらぬのではなかろうかなどとむだなことに頭を悩ます者は一人もない...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...何故(なにゆえ)に人民を悩ますのじゃ」道人は先(ま)ず喬生からその罪を白状さして...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...毎日毎月の赤字がたまらなく私を悩ます...
種田山頭火 「其中日記」
...彼がどんなに孤独な旅人を悩ますかは...
種田山頭火 「旅日記」
...彼には良心を悩ます幽霊などというものがいるかどうかということを観察するためであったのだろう...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...彼の研究を永遠に悩ますであろう所の彼の両面...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...しかれどもすでに直接の利害においてそのところを得ばこれに随ってそのもっとも心を悩ますものは必ず間接の利害ならざるべからず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...徹底家の心を悩ます例となるかも分らない...
夏目漱石 「博士問題の成行」
...思うて返らぬ事ながら徒らなる後悔の念に心を悩ますのである...
西田幾多郎 「我が子の死」
...とさのみは摺寄(すりよ)らず膝に手を置いて心ばかりを悩ますに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...彼らを悩ます政府の圧政と暴政...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...海のそばのように踝(くるぶし)を埋めて人を悩ますことはない...
森鴎外 「山椒大夫」
...早まった業(わざ)が己を悩ます...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...旅立ちの事にはいたく心を悩ますとも見えず...
森鴎外 「舞姫」
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