...わたしの悲しい心の悦(よろこび)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...若党の佐平治のホッとすまいことか! たちまち満面に喜悦をたたえながら...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...私を裸体にしてさまざまな姿態に置きかえることに限りない愉悦(ゆえつ)を覚えていた夫の所作をも...
谷崎潤一郎 「鍵」
...よく悦子を相手に本気で喧嘩(けんか)することがあった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...シュトルツ家へ呼ばれて行って夕方まで遊んでいた悦子が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...秋聲小劍二氏は言下に、聲をそろへて、「いや、炬燵は入らない」と、云つてのけたが、私だけは、大悦びで、「うむ...
近松秋江 「初雪」
...この点においてこの映画の創作者ルーバン・マムーリアンは一つの道楽をしてひとりで悦に入っている感がある...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...「錯乱したる喜悦とも言えるでしょう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...……この喜悦の情はどれだけ深いものか...
久生十蘭 「キャラコさん」
...吾々に悦びのプロージツトを挙げしめた...
牧野信一 「三田に来て」
...関心は持たなくても祭りの悦びだけは迷惑にならぬであらう...
牧野信一 「寄生木と縄梯子」
...読者にとつてはおそらく満足に堪へられぬ泉の水に胸を沾ほされる悦びに違ひありません...
牧野信一 「浪曼的月評」
...親や夫が悦んでこれを奉り...
南方熊楠 「十二支考」
...私は心からお悦(よろこ)びを申し上げる!」ダンリ中尉は勝つたと思つて...
宮原晃一郎 「風変りな決闘」
...柳兼子はアルトで、宗悦の妻君で、決して関屋敏子ではない部で、その気位たるやおそろしいが、云うことには、「もう三四年も経って御覧なさい、演奏会以外に歌おうなんて気、まるでなくなっちゃうから」と、いとも楽しげに云った由...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...愛に悦び人情に潤(うる)おう生活が...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...その時親が悦(よろこ)んで団子(だんご)を食わせた記念として...
柳田国男 「山の人生」
...その愉悦をつつがなく続けてゆきたい欲望にもえるので...
吉川英治 「随筆 新平家」
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