...然し本当に悦んだかどうかは判らない...
石川欣一 「山を思う」
...陳は悦んで自分の有(もの)にしようとした...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿霞」
...奴さんを待っていた細君が悦(うれ)しそうな顔をして云うのを...
田中貢太郎 「雨夜草紙」
...かえって悦んでくださるだろうと思いますが...
田中貢太郎 「金鳳釵記」
...私共にとって大なる悦喜であります...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...苦にも楽にも喜悦することのできる力においてである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...腹の中では決して悦服(えっぷく)していたわけではなく...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...世帶(せたい)じみた事(こと)をと旦那(だんな)どのが恐悦顏(きようえつがほ)...
樋口一葉 「うらむらさき」
...故(ゆえ)に一方(かたかた)の心が歓ぶ時には他方(かたかた)の心も共に歓び、一方(かたかた)の心が悲しむ時には他方(かたかた)の心も共に悲しみ、一方(かたかた)の心が楽しむ時には他方(かたかた)の心も共に楽み、一方(かたかた)の心が苦しむ時には他方(かたかた)の心も共に苦しみ、嬉笑(きしょう)にも相感じ怒罵(どば)にも相感じ、愉快適悦、不平煩悶(はんもん)にも相感じ、気が気に通じ心が心を喚起(よびおこ)し決して齟齬(そご)し扞格(かんかく)する者で無い、と今日が日まで文三は思っていたに、今文三の痛痒(つうよう)をお勢の感ぜぬはどうしたものだろう...
二葉亭四迷 「浮雲」
...此頃はあなたが愚痴を滾さないので――お母さんもそれが何より安心だと云つて悦んでゐたわよ...
牧野信一 「雪景色」
...」兵士悦(よろこ)ぶ...
宮沢賢治 「饑餓陣営」
...植木に盆栽と云う変種を作って悦ぶ人間のわるい小細工としか思われない...
宮本百合子 「犬のはじまり」
...ミキ/\音のするのを悦んでゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...それにもまさる秘密な悦楽(えつらく)の唆(そそ)りは熟(う)れた果実のように巧雲の体から嗅(か)がれる...
吉川英治 「新・水滸伝」
...悦之進どのは?」寝がえりを打った時...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...「――光悦どの」武蔵はいってしまった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...光悦はまたもどって来て...
吉川英治 「宮本武蔵」
...悲しみと法悦との...
吉川英治 「宮本武蔵」
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