...君の悠然とした歩き方を思ひ出すと...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...彼は悠然としてひとり朝飯をやっていた...
犬田卯 「沼畔小話集」
...大きな犬はやがて心持よげに悠然とそこを立ち去って行って...
高見順 「如何なる星の下に」
...そして、そんなら、ふと気がつくと雷門目掛けて一散に駆けていたというところであるべきだのに、なぜかわからぬが、私は次に悠然と、机の上の食いのこしのおいなりさんに手をのばしていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...その口もとに悠然と自信のあるほほ笑みを浮かべながら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...私は敢然として悠然として...
種田山頭火 「其中日記」
...銀弓のアポローン共に狂暴の 760彼を勵まし荒れしめて悠然として喜べり!天父ヂュウスよ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...悠然として釣を垂れている人が一人あっただけです...
中里介山 「大菩薩峠」
...悠然として気持よさそうに空中を歩いているところが...
中谷宇吉郎 「高度八十マイル」
...私は悠然と落ちた帽子を拾い着崩れた着物の襟を合わせ...
西尾正 「陳情書」
...直吉は悠然と喋つた...
林芙美子 「瀑布」
...跛(ちんば)をひいているだけだ」悠然とスープをしゃくっていたが...
久生十蘭 「だいこん」
...急がず騒がず悠然として...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...すると泰助は悠然として...
山本周五郎 「思い違い物語」
...遥かに熊本城を望んで悠然と葉巻を燻(くゆ)らし...
山本笑月 「明治世相百話」
...さきの若衆はそのときまだ悠然と去りもやらずにいた...
吉川英治 「大岡越前」
...悠然と獨りで乾杯した...
吉川英治 「折々の記」
...一人の看護婦に鞄を持たせて悠然と車に乗り込む...
若杉鳥子 「浅間山麓」
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