...悠然として頭顱を源家の呉児に贈るを見る...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...悠然と葉巻の煙を吐いて...
芥川龍之介 「魔術」
...悠然と天井を仰いで...
泉鏡花 「婦系図」
...大きな犬はやがて心持よげに悠然とそこを立ち去って行って...
高見順 「如何なる星の下に」
...警察署長のクラネクが悠然としてその殺戮(さつりく)の後の町を歩いていた...
田中貢太郎 「警察署長」
...じつはただ――出来るだけ悠然とこのチャアルス街(がい)角の入口をまたぎながら...
谷譲次 「踊る地平線」
...山を前に悠然として一服...
種田山頭火 「行乞記」
...悠然として憐笑してやつた...
種田山頭火 「行乞記」
...彼は悠然と甕の中に坐って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その後から彼が悠然と歩んだ...
中原中也 「医者と赤ン坊」
...道路の真ん中を悠然と歩きながら...
中谷宇吉郎 「面白味」
...直吉は悠然と喋つた...
林芙美子 「瀑布」
...悠然と一同を瞰下ろしてゐた...
原民喜 「小さな村」
...大人物の風格で悠然と朝の食事をすませると...
久生十蘭 「あなたも私も」
...黄金づくりの馬具を著けた駒に悠然と打ち跨がつて先頭に立つた大兵肥満の貴族どもを眺めながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...自分の体力に信頼しきって悠然とかまえている田中のそばにいるのがもう辛棒できなかった...
平林初之輔 「頭と足」
...沖には白色の立派な軍艦が悠然と浮ぶ...
山本笑月 「明治世相百話」
...あのように悠然と出来るものかと矢代は思いながら...
横光利一 「旅愁」
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