...悠然と向うへ行つてしまつた...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...悠然と御庭へ御下(おお)りになりましたのは...
芥川龍之介 「邪宗門」
...はじめて悠然として...
泉鏡花 「薄紅梅」
...甚五は売場に悠然と坐る...
梅崎春生 「凡人凡語」
...悠然と眠らせておいて上げようと思ってたんだが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...すでに例の五ツ紋の古羽織の肩が悠然とうごいて席を離れていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...出来るだけ悠然と天を仰ぐと...
谷譲次 「踊る地平線」
...じつはただ――出来るだけ悠然とこのチャアルス街(がい)角の入口をまたぎながら...
谷譲次 「踊る地平線」
...山を前に悠然として一服...
種田山頭火 「行乞記」
...近眼と遠眼とがこんがらがってきたように、或は悠然として、或は茫然として、山を空を土を眺めることができるようになった...
種田山頭火 「三八九雑記」
...自分ながら感心するほど悠然として朝寝をする...
種田山頭火 「私の生活」
...又悠然と静止することも止めて...
戸坂潤 「思想としての文学」
...如何に痩我慢の強い我輩も悠然としてカッフェーのテーブルには坐っていられないようになった...
永井荷風 「申訳」
...そいつに脅(おびや)かされるぜ」平次は悠然として晩飯の膳を押しやります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...悠然と民政党側の議席に就いた...
火野葦平 「花と龍」
...悠然としまい込み...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...悠然と乗っている...
吉川英治 「三国志」
...夏侯徳は、悠然と笑って、「黄忠、ここに攻め寄せてくるとは兵法を知らざるも甚だしい...
吉川英治 「三国志」
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