...悠然と腰をおろしたまま...
芥川龍之介 「河童」
...腰かけから悠然と立つと...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...洋杖(ステッキ)をふりふり悠然と濶歩(かっぽ)してゆくのだった...
海野十三 「深夜の市長」
...小僧サンが悠然として鍵を持て来て...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...いまもなお悠然とこの日本の谷川に棲息(せいそく)し繁殖し...
太宰治 「黄村先生言行録」
...」と漢水の小さな孤洲の上で悠然と輪を描きながら言った...
太宰治 「竹青」
...それを当の松岡は(これは譬噺(たとえばなし)で、事実談ではありません)レニンに呆(あき)れられているという事にも気づかず、「なんだ、レニンってのは、噂ほどにも無い男だ、我輩の眼光におされてしどろもどろではないか、意気地が無い!」と断じて、悠然と引上げ、「ああ、やっぱり、ヒットラーに限る! あの颯爽(さっそう)たる雄姿、動作の俊敏、天才的の予言!」などという馬鹿な事になるようですが、私はそのヒットラーの写真を拝見しても、全くの無教養、ほとんどまるで床屋の看板の如く、仁丹(じんたん)の広告の如く、われとわが足音を高くする目的のために長靴(ちょうか)の踵(かかと)にこっそり鉛をつめて歩くたぐいの伍長あがりの山師としか思われず、私は、この事は、大戦中にも友人たちに言いふらして、そんな事からも、私は情報局の注意人物というわけになったのかも知れません...
太宰治 「返事」
...悠然と二階へ上って行ったのは...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...悠然として変らない身心となりたい...
種田山頭火 「其中日記」
...自分ながら感心するほど悠然として朝寝をする...
種田山頭火 「私の生活」
...金があつてもなくても破れ畳の上に悠然とあぐらをかいて...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...悠然と車臺に乘りてまつしぐら...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...悠然としてそれに打乗っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...悠然と水中に静止したまま...
中谷宇吉郎 「異魚」
...大層機嫌が良いようだが」平次は悠然として...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寛濶な足どりで悠然とこっちへやってきた...
久生十蘭 「復活祭」
...悠然と虚勢を張っていた玉村は...
平林初之輔 「私はかうして死んだ!」
...古木先生が悠然として這入って来た...
夢野久作 「冥土行進曲」
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