...悠然とかう云ひ放つた...
芥川龍之介 「岩野泡鳴氏」
...悠然として立っているのである...
犬田卯 「沼畔小話集」
...じつはただ――出来るだけ悠然とこのチャアルス街(がい)角の入口をまたぎながら...
谷譲次 「踊る地平線」
...其中に悠然として座を占めつ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...悠然と車臺に乘りてまつしぐら...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...砲銃相接するの修羅の衢(ちまた)に悠然として平服を着し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...道すがら電車通にて一人の躄悠然として竹杖にて其の乗りたる車を押行くを見る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...如何に痩我慢の強い我輩も悠然としてカッフェーのテーブルには坐っていられないようになった...
永井荷風 「申訳」
...お民は身動きもせず悠然として莨の烟を吹いている...
永井荷風 「申訳」
...ここへ悠然と姿を現わしたものですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...ロング・ウッドの正面の入口から赤いカラーとカフスのついた緑色の上着を着てカシミヤ織の白いズボンを穿いた小づくりの人が片手を後へまわして悠然と出て来た...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...丁方の中央に胡床(あぐら)をかいて、悠然と、巻煙草をくゆらせている...
火野葦平 「花と龍」
...人民これを仰げば悠然として和氣を催ふす可し...
福沢諭吉 「帝室論」
...原稿料を文士は平然として取るやうに俳人は悠然として染筆料を取らねばならぬのだ...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...木戸のほうへ悠然とたち去った...
山本周五郎 「半之助祝言」
...古木先生が悠然として這入って来た...
夢野久作 「冥土行進曲」
...にもかかわらず、菅沼藤蔵は、やがて池へむかって、悠然と、放尿していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...悠然として全く平静に...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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