...古人が殘し置きたる經驗にして吾人の悟入を要する處――吾人の前には如何にいとよき型の多いことであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...俺の心は此悟入によつて新しい世界に入り...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...人間の深き心にいささかは悟入させられていつたのでもあらうか...
今井邦子 「伊那紀行」
...一層深く教理に悟入せんことを希望して止まざることを茲に表白するものなり...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...皇帝、大臣倶にその聖教を聞き、眞理に悟入せり、景教の經典は、圖書殿に於て譯せられ、新教に關して屡々下問せられ、第一に國の統治者中に景教の傳授せらるゝを見、最も思想あり、精神ある上流の學者及遠來の游學者の間に教化の行はるゝに至りたり...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...大兄が同じく凡兆の句より悟入するも...
高濱虚子 「俳諧師」
...科学的精神への悟入も強く...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...悟入につきて豫備の學問を必要なりとせぬこと...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...季の結び方は「冬の山里」などより悟入したるに非ざるかと被思(おもわれ)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...後年芭蕉(ばしょう)が新(あらた)に俳諧(はいかい)を興せしも寂(さび)は「庵を並べん」などより悟入(ごにゅう)し季の結び方は「冬の山里」などより悟入したるに非ざるかと被思(おもわれ)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...この辺より悟入(ごにゅう)するも可なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...(ただし壮大雄渾なるものに至りてはかえって上世に多きを見る)されば唐時代の文学より悟入したる芭蕉は俳句の上に消極の意匠を用うること多く...
正岡子規 「俳人蕪村」
...なかなか悟入することは覚束(おぼつ)かないぞ――」そして手にしている巻物を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「無住心を仏心という」と大珠慧海の「頓悟入道要門論」にあるが...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...死に臨み徹した悟入(ごにゅう)があったようにも受取れるが...
柳宗悦 「民藝四十年」
...彼は鍛錬悟入の域に澄んだ水月の名太刀...
吉川英治 「剣難女難」
...――見国の機微に悟入するのが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...真の悟入(ごにゅう)ができたとも思われませぬ...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索