...貞世をかりにもいじめるとは……まるで天使のような心で自分を信じきり愛し抜いてくれた貞世をかりにも没義道(もぎどう)に取り扱ったとは……葉子は自分ながら葉子の心の埒(らち)なさ恐ろしさに悔いても悔いても及ばない悔いを感じた...
有島武郎 「或る女」
...後になつてから本当に臍(ほぞ)を噛みたいやうなたまらない後悔に襲はれるのだ...
有島武郎 「An Incident」
...彼女はさうならぬ先きに母親に話さなかつた事を悔ひました...
伊藤野枝 「内気な娘とお転婆娘」
...深い後悔と、そしてその後悔を弱者の行為だと考へようとする闘ひが、先生の顔にあり/\と現はれてゐました...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...なぜそんな考へが初めから出てゐなかつたのだらうと悔いられた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「何も悔悟(かいご)しているものに罪をきせることはないのだからね...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...彼は愛惜と悔恨との情に満たされ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分が監視のぬかりを悔ゆるよりも...
中里介山 「大菩薩峠」
...今耕二にツツケンドンな口を利いて来たことが忽ち悔いられた...
中原中也 「耕二のこと」
...今では後悔しております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夜あけごろ、半睡(はんすい)のぼんやりした夢の中で、レエヌさんにとった自分の態度を、後悔したり、肯定したり、組(く)んずほぐれつという工合にこねかえしていたが、あんな不当には負けていないほうが本当だという結論がついて、安心してぐっすりと眠ってしまった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...かえって非を悔いるどころか...
火野葦平 「花と龍」
...浅ましくそういう瀬戸に立ちいたった自身に対する悔恨が...
本庄陸男 「石狩川」
...お前は悔いるか」モリイシャが訊いた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...泣きたいような悔いを吐くために...
吉川英治 「大岡越前」
...後に呉を離れたことを悔いたり悲しんだりしないでいられるだろうか」「お別れして...
吉川英治 「三国志」
...泣いて懺悔(ざんげ)をするという場面になってしまった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...梶川懺悔(ざんげ)時計の間(ま)には...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索