...今一つ何だか分からない臭とがする...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
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江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...その代りに今一つ下女にやらむとすれど...
大町桂月 「風船玉」
...今一つ重ねなさい...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...山県の総領の兄などはその幼い頃の遊び夥伴(なかま)で、よく一所に蜻蛉(とんぼ)を交(つる)ませに行つたり、草を摘みに行つたり、山葡萄(やまぶだう)を採(と)りに行つたり為た事があるといふが、今で、一番記憶に残つて居るのは、鎮守の境内で、鬼事(おにごと)を為る時、重右衛門は睾丸が大いものだから、いつも十分に駆ける事が出来ず、始終中(しよつちゆう)鬼にばかり為(な)つて居たといふ事と、山茱萸(やまぐみ)を採りに三峯に行つた時、その大睾丸を蜂に食はれて、家に帰るまで泣き続けて居たといふ事と、今一つ、よく大睾丸を材料(たね)にして、いろ/\渾名(あざな)を付けたり、悪口を言つたり為(す)るものだから、終(しまひ)にはそれを言ひ始めると、厭(いや)な顔をして、折角(せつかく)楽しげに遊んで居たのも直ぐ止めて帰つて了ふやうになつたといふ事位のものであるさうな...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...しかし今一つ例の七ルウブルの一ダズンの中の古襟のあったことを思い出したから...
オシップ・ディモフ Ossip Dymoff 森鴎外訳 「襟」
...それから今一つは自分をロシアの陸軍大佐にして貰ひたいと云ふのである...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...今一つ思ひきつて更に大膽不敵に...
野上豐一郎 「桂離宮」
...それから今一つよい税源は...
南方熊楠 「十二支考」
...霞亭の新居には今一つの疑問がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今一つある秘密を...
森鴎外 「雁」
...丁度これと似た事が今一つある...
森鴎外 「不苦心談」
...さらに今一つは山奥の岩の蔭(かげ)に...
柳田国男 「海上の道」
...今一つこれも神樹篇の問題であるが...
柳田國男 「地名の研究」
...矢を串と称する今一つの証拠は...
柳田國男 「地名の研究」
...それから今一つはいずれも分割と運搬とを許す食物であったために...
柳田国男 「木綿以前の事」
...今一つにはこうして食うのが最も旨(うま)かったからであろう...
柳田国男 「木綿以前の事」
...戦慄に価する仕事であろうとも必ずその通りに実行するか」「誓って致します」「ウム……それから今一つ……もしそうなった暁には...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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