...「今一つの原因」は弟の爲めに仕事を拵へてやるわけであつたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...二人は落胆(がつかり)して今一つの方へ出掛けた...
薄田泣菫 「茶話」
...――私は今一つ茲に他の事實をつけ加へたい...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...今一つの手でウルトロパークの焦点を合わせていた...
中谷宇吉郎 「ジストマ退治の話」
...一本は真正面に、今一本は真左へ、どちらも表通りと裏通りとの関係の、裏路の役目を勤めているのであったが、今一つの道は、真右へ五間ばかり走って、それから四十五度の角度で、どこの表通りにも関(かかわ)りのない、金庫のような感じのする建物へ、こっそりと壁にくっついた蝙蝠(こうもり)のように、斜(ななめ)に密着していた...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...今一つは顕著なる有茎種で高く立ち...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...今一つは汝の母の分とする...
南方熊楠 「十二支考」
...」此年には今一つの記すべき事がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今一つは深い霧を冒して寂しい夜道をさまよつて...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...今一つは東北地方の...
柳田国男 「木綿以前の事」
...三連句の不可解になって来た今一つの理由には...
柳田国男 「木綿以前の事」
...それから今一つ、お母様が十八の年の二月に博多一番と云われております大金持ちの柴忠(しばちゅう)(本当は柴田忠兵衛)さんという人が自身でお父様に会いに来られまして、こんな事を云い出されました...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...では今一つお尋ね申し上げます...
夢野久作 「白髪小僧」
...最下等の江戸弁を今一つ下等にして...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...それから今一つは...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...吾輩の専門の立場から今一つ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それから今一つは...
夢野久作 「鼻の表現」
...純文学とは偶然を廃すること、今一つは、純文学とは通俗小説のように感傷性のないこと、とこれ以外に私はまだ見ていない...
「純粋小説論」
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