...女人形を お側に置いて明け暮れ眺めしやんすが 気がかりなわしや人形に 悋気する前にも言つたやうに俳小屋には俳書が積み重ねてあつたり俳句の反古が崩れかゝつたりしてゐる中に私が唯一人坐つてゐるのみであつて...
高浜虚子 「椿子物語」
...此の女人形に悋気するやうな人影は見当らない...
高浜虚子 「椿子物語」
...「わしや人形に悋気する」といふのは椿子それ自身か...
高浜虚子 「椿子物語」
...悋気の強い女房こそ所望でございます...
太宰治 「新釈諸国噺」
...十年前新妻の愚鈍に呆(あき)れてこれを去り七年前には妾の悋気(りんき)深きに辟易(へきえき)して手を切ってからこの方(かた)わたしは今に独(ひとり)で暮している...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...悋気は女の慎しむべきところ...
永井荷風 「桑中喜語」
...女にして悋気を慎しまば...
永井荷風 「桑中喜語」
...三ツの車に法(のり)の道ソウラ出た……悋気(りんき)と金貸(かねかし)や罪なものまた以てわが一時(いちじ)の情懐を託するに足りき...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...加ふるに悋気(りんき)を慎(つつし)まば妓となるとも人に愛され立てられて身を全うし得べし...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...何(ど)ういふ樣子(やうす)何(ど)のやうな事(こと)をいふて行(ゆ)きましたかとも問(と)ひたけれど悋氣男(りんきをとこ)と忖度(つも)らるゝも口惜(くちを)しく...
樋口一葉 「われから」
...悋氣(りんき)よりぞと可笑(をか)しくも有ける...
樋口一葉 「われから」
...ナニ夫婦サ」と法界悋気(ほうかいりんき)の岡焼連が目引袖引(めひきそでひき)取々に評判するを漏聞く毎(ごと)に...
二葉亭四迷 「浮雲」
...嚊(かか)あの悋気(りんき)...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...吾輩も悋気が豪(えら)いからこの通りと言って...
南方熊楠 「十二支考」
...家付きの悋気(りんき)ぶかい奥方がいる」と去定は続けた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...他家の奥さんを悋気(りんき)させることが」「国家のためになるのだ」「また...
吉川英治 「三国志」
...悋気(りんき)はすなよ」「……はい」何の気なく答えてしまったが...
吉川英治 「新書太閤記」
...悋気(りんき)はすな...
吉川英治 「新書太閤記」
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