...見るとそれが、悉く、切口三寸、長さ五尺の途方もなく大きい、山の芋であつた...
芥川龍之介 「芋粥」
...この十柱の神樣の美徳を悉皆具へて御座る...
石川啄木 「赤痢」
...騎士は悉く指定の地に就く...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...悉皆総計(一八八七年中)五十九万二千八百五十五ポンド(三百八十万円)...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...爲替相場(かはせさうば)が騰(あが)ることは日本(にほん)の通貨(つうくわ)の對外價値(たいぐわいかち)が上(あが)ることであるから外國(ぐわいこく)から直接(ちよくせつ)輸入(ゆにふ)せらるゝものは悉(こと/″\)く値段(ねだん)が安(やす)くなる...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...かく彼の所有物悉く失せしも...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...財産を失い地位を失い子女を悉く奪われて...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...悉く打毀(うちこわ)し...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...前後の事情は悉くその仮説の犯人を指しているのです...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「幕府悉(ことごと)く勅旨に違(たが)うのみならず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...他(た)の狼児は狼狽(ろうばい)して悉(ことごと)く遁失(にげう)せ...
福田英子 「妾の半生涯」
...また同志の悪党を悉く使丁に抜摘した太鼓隊を組織して...
牧野信一 「バラルダ物語」
...全篇悉くが、斯程に類ひもなく傑れて居ります...
牧野信一 「浪曼的月評」
...悉くが元来は「下手物」である...
柳宗悦 「工藝の道」
...T子の姉婿のGという京染悉皆屋(しっかいや)が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「越後勢は悉(ことごと)く...
吉川英治 「上杉謙信」
...その悉(ことごと)くへ褒美あるであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...膳の上の物を悉(ことごと)く中庭へ抛り投げて「酒がまずい」と云い「なぜ子供たちにもおなじ物をやっておかないのだ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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