...悉皆(すつかり)醉つちやつた...
石川啄木 「鳥影」
...数年間苦心して集めた「琉球語学材料」を悉(ことごと)く私に譲り...
伊波普猷 「「古琉球」自序」
...それが悉(ことごと)く芸術に浄化せられて筆を持てば...
上村松園 「今日になるまで」
...あの棚のものは悉皆焼けて了いました...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...発行所の前に並んでゐる四五軒の店屋は悉(ことごと)く二階を作つた...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...若し火事が起つて君の蔵書を悉く焼き尽したら君は一体どうする...
辰野隆 「書狼書豚」
...メーリオネース悉く十の双刄の斧を取り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...悉可下以示二汝國中人一...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...池の景色鮒の動靜悉く寫生なり陳腐ならず)○虚子曰く若い男女が相會して互に思ふはありふれた趣向なり但二日間の出來事と云ふに重きを置いて...
夏目漱石 「鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年」
...悉(こと/″\)くすら/\したものであつた...
夏目漱石 「門」
...それとも他の連中は悉くわたし同様に不器用の上に気忙しい不適任者で...
牧野信一 「山峡の凧」
...口にする金額は悉く万円...
牧野信一 「円卓子での話」
...悉(ことごと)く予の感ずる所と相反す...
正岡子規 「俳句の初歩」
...而して英領に成つてからは大きな都は悉く西洋に化し...
松本文三郎 「印度の聖人」
...鼻の動的表現は悉く錯覚であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...悉(ことごと)くお討死の由にござります」こう家臣から聞いたとき...
吉川英治 「新書太閤記」
...悉(ことごと)く知っている昆虫のように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...今は湖に面した側の玻璃戸を悉くあけ払い...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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