...一客先づ溪中に落ちて、衣服悉く霑ふ...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...其身の皮悉くに風に吹拆(フキサカ)えし故に...
高木敏雄 「比較神話学」
...京都から伊勢へ至る道路を悉く座の商人に取つてしまつた...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...汝の曰ふところ皆悉く理に當る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「幕府悉(ことごと)く勅旨に違(たが)うのみならず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...日本の新陣営の作家を悉く...
豊島与志雄 「性格を求む」
...これが悉く向の目録學にあるとは云へぬが...
内藤湖南 「支那目録學」
...人その身の強弱を顧ずして食うべきもの悉く取って以って食うべしとなさば必(かならず)身を傷(そこな)うべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...家々の燭燈悉く樹木の間に隱見す...
長塚節 「草津行」
...最も第一義なる問題は悉(ことごと)く其光輝(こうき)を失ってくる...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...悉(こと/″\)く人目に付かぬところにあつたのから思ひ付いたわけです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...物いひかければ悉く蹴ちらして...
樋口一葉 「たけくらべ」
...悉皆動くを好む者に非ず...
福沢諭吉 「帝室論」
...眼に触れる生物が悉く厭はしい――彼は...
牧野信一 「秋晴れの日」
...存在としての歴史に屬するものは悉く因果必然的である...
三木清 「歴史哲學」
...此人の事が悉(つく)してある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...悉(ことごと)く血であったように――尼と覚一には思われた...
吉川英治 「私本太平記」
...悉(ことごと)く一応の訊問をうけた...
吉川英治 「新書太閤記」
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