...貧窶(ひんる)を恵むことを任にしたい」と勇ましい信念を披露(ひろう)してゐる...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...書物だけ恵むで欲しいといふのがある...
薄田泣菫 「茶話」
...地上の万物を恵むが如く...
高木敏雄 「比較神話学」
...四辺(あたり)のものに恵むのです...
ラビンドラナート・タゴール Rabindranath Tagore 宮本百合子訳 「唖娘スバー」
...愛を恵むということはあり得ない...
田辺元 「メメント モリ」
...「豊富な湿気が人間に食物を恵むと共に同時に暴風や洪水として人間を脅かすというモンスーン的風土の...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...けさ私は彼が財布をはたいて囚人らに恵むのを見た...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...寒駅の酌婦は関所破りの博徒に旅費を恵むことを辞さなかった...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...翻訳の露西亜小説カラマゾフ兄弟を愛読するカッフェーの女にも亦銭を恵むことを辞さなかった...
永井荷風 「申訳」
...こんな羽織を恵むなんて――ほんとうに...
中里介山 「大菩薩峠」
...一陽来復の火の色を恵むのも仁ではございませんか――どれ...
中里介山 「大菩薩峠」
...小林のような横着(おうちゃく)な男に金銭を恵むのはおろか...
夏目漱石 「明暗」
...憐(あわ)れであるから金を恵むというも...
新渡戸稲造 「自警録」
...与え恵む可き事あらば財を惜しむ可らず...
福沢諭吉 「女大学評論」
...畢竟(ひっきょう)主人が少年書生と見縊(みくびっ)て金を恵む了簡であろう...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...恵むのなんのって...
三好十郎 「好日」
...人へ恵むということをあまり喜ばない...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...鹿島に恵むその気持があるなら...
山本周五郎 「日本婦道記」
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