...――と云ふよりも寧(むし)ろ恵まれることを潔(いさぎよ)しとしない美徳である...
芥川龍之介 「僻見」
...今宵(こよい)は十四日の明るい月に恵まれる筈だが...
海野十三 「空中墳墓」
...恵まれる時が来た...
高見順 「如何なる星の下に」
...ぐつすりとようねむれた、享楽情調を去つて感謝気分に入るとき、安眠は恵まれる...
種田山頭火 「其中日記」
...こうして残りものをしこたま恵まれる...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから恵まれることを断念して...
中里介山 「大菩薩峠」
...江州人は地の不利に恵まれるというわけですな...
中里介山 「大菩薩峠」
...あゝ此の地上に於て此の如き深い喜びが神から恵まれるのでなしにどこにあり得ませう! あゝ真心ほど美しく...
長與善郎 「青銅の基督」
...『第一の場合』即ち自然死に恵まれることでしょう」「嘘だ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...バランスと夢に恵まれることを...
原民喜 「鎮魂歌」
...一瞬たりとも平和と落ち着きに恵まれることはないだろうからである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...中には語学の才に恵まれるものもいる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...目こぼしの品が相当に恵まれるわけである...
柳宗悦 「京都の朝市」
...これからどんな良縁にも恵まれることでしょう...
山本周五郎 「やぶからし」
...朝夕一椀ずつの粥(かゆ)を守人から恵まれる他(ほか)...
吉川英治 「剣の四君子」
...その悪性が善性となる転機に恵まれることを願いもし...
吉川英治 「親鸞」
...便りもなかった人の――天来の機縁に恵まれるものではないか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...我々は生を凝視することによって恐らく知り難い秘密の啓示を恵まれる事もあるだろう...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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