...恰度大きな毛布を巻くような有様である...
石川欣一 「山を思う」
...恰度比處まで彼の語り來つた時に...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...腕車が恰度(ちやうど)本郷四丁目から左に曲つて...
石川啄木 「天鵞絨」
...恰度昨日の事なんですが」と云いかけて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...恰度その時を狙って...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...その所へ恰度、私の兄さんが行かれたのだそうである...
豊島与志雄 「或る女の手記」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...恰度(ちょうど)そんな暴風雨の晩であったのと...
橋本五郎 「小曲」
...恰度私がそこで順番を待っていると...
原民喜 「翳」
...恰度、その時、舟の五六間さきを家鴨がすつと泳いで行つた...
原民喜 「潮干狩」
...その赤い筒型のシヤツポが恰度缶詰の缶のやうだつたからである...
牧野信一 「熱海線私語」
...恰度好いところだから伴れにならうぢやないか...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...恰度往来(ゆきき)の馬を伴れた村人の真剣な眼付きに匹敵して決しておくれるところのない殺気を含んでゐた...
牧野信一 「南風譜」
...恰度出掛けのテル子と伴れになつた...
牧野信一 「日本橋」
...私の傍で恰度私と同じやうに腕を組み眼を据て同じ角度に向つて深い思索に陥つてゐる怪し気な紳士が居ることに気づいた...
牧野信一 「日本橋」
...恰度あの時分からそんな物腰の人間と成り変つてゐたのだ...
牧野信一 「武者窓日記」
...恰度眼の前二尺ばかりのところへ浴槽の底の硝子板が来るのでした...
蘭郁二郎 「足の裏」
...いつの間にか此処あたりは恰度距離も見ごろな所となっていたのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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