...叫びたいような息苦しい羞憤(しゅうふん)の念が...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...息苦しいやうな心持がする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...ただ京子の安否が息苦しい程気遣われた...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...けれどもそれを作るほととぎす発行所は相当に息苦しい場所である...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...その息苦しい淀んだ空気の中に冷風を吹きこんだようで...
豊島与志雄 「田舎者」
...息苦しい都会の中に閉じこもった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...息苦しい感情を唆(そそ)りはしたが...
豊島与志雄 「反抗」
...息苦しい悪い趣味の詩を発表して新らしがつて居た...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...息苦しいやうなことはない...
堀辰雄 「日時計の天使」
...息苦しいのどがからっとして...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...息苦しい鉄管の中で終日ハンマをコン/\云はせて仕事を励んだ...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...でもゴーギャンの絵のあの黄色と紫と赤のあの息苦しいような美はよくとらえて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...妙に息苦しいものが喘(あえ)ぎながら見えていた...
室生犀星 「生涯の垣根」
...ありようの意見を申し述べてもらいます」しばらくは息苦しい沈黙が広間を占めていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...こう考えまわしつつ……何ともいえず息苦しい...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...異国人の体臭が息苦しい程私を包んだ...
夢野久作 「冥土行進曲」
...特に二人の場合は息苦しい思いを増すばかりだったが...
横光利一 「旅愁」
...急に息苦しい空気が狭い廊下から部屋に入って来たかと思うと...
横光利一 「旅愁」
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