...また心臟だ――息切れだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ぜいぜい息切れがするのが手に取るように聞えた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...実の所は胃病持だけに高い所は息切れがして堪らない故(せゐ)らしい...
薄田泣菫 「茶話」
...不思議に默つて同じ樣に一つ一つセツセと羽を動かして黒い列をつくつて靜かに音も立てずに横切つてゆく側へ行つたら翅の音が騷がしいのだらう息切れがして疲れて居るのもあるのだらう...
千家元麿 「自分は見た」
...あれが駆けこんだのを見たと……」彼は息切れがしてことばをとぎらした...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...息切れや動悸(どうき)の恐れがない気候温和な転地場所のような...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...高い早い嗄(しわが)れたきつい息切れの声で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ほとんど堪え難い息切れがします...
中里介山 「大菩薩峠」
...そして息切れがした...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...陰鬱で憂鬱で緑がかっていて息切れする...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...息切れがいたして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...息切れを休めるうちには...
牧野信一 「山峡の凧」
...その息切れの模様を沁々と眺めて同情した...
牧野信一 「剥製」
...草履を穿いてゐる兄の方は却(かへ)つて足が疲れ息切れがしてゐたが...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...息切れのする樣子であつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...そんなに息切れもしないうちに...
夢野久作 「少女地獄」
...息切れしてゐる瀕死の人にとつてさへ空氣は全く何處にも無かつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...息切れが聞えるのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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