...ちょうど七十二になる彼の父はそこにかかるとさすがに息切れがしたとみえて...
有島武郎 「親子」
...また心臟だ――息切れだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そして二階の床(ゆか)に両足をおろすと同時に軽い息切れと興奮を感じるのである...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...息切れがして、手足にまるで力がなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...其処に屈み込んで息切れを押えながら...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...ふとってよぼよぼした息切れのする五十歳ばかりの男で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...走って来た息切れと...
直木三十五 「南国太平記」
...脾臓がのさばって胃腸や心臓をおしつけているので、食べ物は多くは入らず、腸の通りは悪く、息切れはする...
永井隆 「この子を残して」
...のりとの途中で息切れがして困った...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...その時は息切れが甚(しど)いくらいでわからなかったが...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...いったいあんたは――」ここで息切れがして...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...陰鬱で憂鬱で緑がかっていて息切れする...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ついに停ったらしい三頭立(トロイカ)の癇の立った馬の荒い鼻嵐と重苦しい息切れが部屋の中まで響いて来たのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...何うにも今日は疲れてゝ、息切れもするし、不愉快...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...草履を穿いている兄の方はかえって足が疲れ息切れがしていたが...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...そこで息切れした...
宮本百合子 「現代文学の広場」
...さすがに息切れがして...
三好十郎 「胎内」
...息切れが聞えるのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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