...それまでじっと小さくなって息をこらしていた私は...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...あたりの人たちは息をこらして眺(なが)めました...
豊島与志雄 「シャボン玉」
...人々は息をこらして...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...この老先生のお手のうちを拝見しようと息をこらして...
中里介山 「大菩薩峠」
...この隠れていた奴は、どうも、二人か、或いは二人のうちの一人を狙(ねら)って、危害を加えようとしていたものではなく、むしろ二人のいることを怖れて、早く事件の解決がつけばいい、その解決がついて、二人がここを立退いた後に、自分の身を処決しようがために、息をこらして、ここに潜んでいたものと見えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...息をこらして突臥(つっぷ)してしまったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...お松が息をこらしてそれを眺めているとも知らず...
中里介山 「大菩薩峠」
...息をこらして耳を澄ましました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...息をこらしてのぞきました...
宮沢賢治 「鹿踊りのはじまり」
...じっと息をこらしている兵は...
吉川英治 「上杉謙信」
...孫堅も息をこらして潜(ひそ)んでいたのである...
吉川英治 「三国志」
...しばし息をこらしていたが...
吉川英治 「三国志」
...息をこらしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...息をこらしていようとは想像もされていなかったのだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...息をこらして草むらを匍(は)いだし...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その刹那だ! 七本松の黒々とわだかまった闇の蔭にシーッと息をこらしているかのような氷刃(ひょうじん)の鋭気...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...息をこらしていたが...
吉川英治 「旗岡巡査」
...武蔵と又八とは息をこらして...
吉川英治 「宮本武蔵」
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