例文・使い方一覧でみる「息づく」の意味

...「日の下（した）の入江（いりえ）音なし息づくと見れど音こそなかりけるかも」などは確かに僕にもうまいらしかつた... 「日の下の入江音なし息づくと見れど音こそなかりけるかも」などは確かに僕にもうまいらしかつたの読み方
芥川龍之介「変遷その他」

...謂（い）わば黒い息づく地下都市である... 謂わば黒い息づく地下都市であるの読み方
大阪圭吉「坑鬼」

...まるく息づく胴（トルス）は黒い大輪のばら... まるく息づく胴は黒い大輪のばらの読み方
大手拓次「藍色の蟇」

...うかび　ながれ　とどまつて息づく花と花とのながしめ... うかび　ながれ　とどまつて息づく花と花とのながしめの読み方
大手拓次「藍色の蟇」

...石楠花（しやくなぎ）は息づく深山（みやま）... 石楠花は息づく深山の読み方
薄田泣菫「泣菫詩抄」

...ぼくの呼吸も、ぼくの皮膚（ひふ）も、息づくのが、すでに、あのひとなしに考えられない... ぼくの呼吸も、ぼくの皮膚も、息づくのが、すでに、あのひとなしに考えられないの読み方
田中英光「オリンポスの果実」

...さうして軽く体に波を打たせながら息づく外に微動もしない... さうして軽く体に波を打たせながら息づく外に微動もしないの読み方
長塚節「隣室の客」

...静かな海風に吹かれて息づくようにヒラヒラと動いていたということです...
野村胡堂「奇談クラブ〔戦後版〕」

...息づくように瞬いて居ります... 息づくように瞬いて居りますの読み方
野村胡堂「奇談クラブ〔戦後版〕」

...息づくような見事さ... 息づくような見事さの読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...息づくやうな見事さ... 息づくやうな見事さの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...翡翠（ひすゐ）の息づくやうな飾りが付いて... 翡翠の息づくやうな飾りが付いての読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...自然に息づくものの心に手をふれて... 自然に息づくものの心に手をふれての読み方
萩原朔太郎「よき祖母上に」

...ひろい原野が息づく間なく伐りひらかれていたのであった... ひろい原野が息づく間なく伐りひらかれていたのであったの読み方
本庄陸男「石狩川」

...真紅のほのおの高く高く息づくのを！　恐ろしい……そうして... 真紅のほのおの高く高く息づくのを！　恐ろしい……そうしての読み方
夢野久作「東京人の堕落時代」

...あえぐことのみ多い生活のうちにも清泉に息づく思いができるというものであろう...
吉川英治「親鸞」

...試合の後――ほっと息づくように胸をあげて... 試合の後――ほっと息づくように胸をあげての読み方
吉川英治「宮本武蔵」

...無心に息づく度に... 無心に息づく度にの読み方
蘭郁二郎「鱗粉」

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