「恭」の意味
うやうやしく慎み深いこと
小説での「恭」の使い方
...やがて恭(うやうや)しく天上を伏し拝むと...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...それを恭しく死体の上にかけた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...蘭人はやがて紫の布に包んだ祝の品を恭しく差し出した...
太宰治 「地図」
...彼は恭しく一揖して...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...見世物師が恭しく見送って出て...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...それまでは暫く隠忍して恭順を表せられたいというような意味であって...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...この地にも同郷人の福富恭礼氏が居たので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...女中が常の差料(さしりょう)を取って恭(うやうや)しく差出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...恭ちゃんの家の前を通って医専の方へ坂を上ってゆく...
林芙美子 「新版 放浪記」
...擦り足をして窓の方へ行き窓掛けを引き開けると恭々しく加十の前に進み...
久生十蘭 「魔都」
...私は恭々しく娘の腕を執りあげて...
牧野信一 「武者窓日記」
...初めてこの言託を耳にした時には彼は、厭で、厭で! Pax のマリアにとりすがつて、アポロの残虐を訴へたり、あて度もない雲水の旅に恋ひ焦れたりしたが、もと/\人情の善、悪に関はりのない手前勝手だけが樽野の感情なのであるから、いつの間にか白々しくなつて、「居れと云はるゝならば――」と、何んな人々もさうである通りに、跪いて、恭々しく、絶対の命令に服した...
牧野信一 「村のストア派」
...それに恭のほんとの心は知れませんからね...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...一寸した意見を吐いても只「恭吉は横文字が読める」と云う事ばかりにでも或る尊敬を感じて居るお関には如何にも意味のある立派な心の所有者の様に感じられた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...お関は如何うして好い者か恭に就いてはほとほと困って居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...お恭ちゃんの洋裁は大助りよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...」多子の将軍文恭公は徳川家斉である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...もとより彼は尊氏の恭順(きょうじゅん)などにすこしでも本来の戦意を鈍(にぶ)らせているものではない...
吉川英治 「私本太平記」
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