...今回も又その轍(わだち)をふまぬか?』真人の出現――神の恩沢(おんたく)は汝の想像以上である...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...決して子が一生涯その恩沢をこうむって安逸に暮らすというごときことはない...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...独りよがりの茶人などが科学文明の恩沢を度外視して...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...だから佐助のためよりも春琴のために計らったことなのであるが結果から見れば佐助の方が遥(はる)かに多く恩沢(おんたく)に浴した...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...四辺(あたり)に恩沢を施して居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...今後農村は都会に先んじて国家的施設の恩沢に浴させてやろう...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...イギリスはこうして印度に恩沢を施した...
戸坂潤 「社会時評」
...モントルイュ・スュール・メール郡の百四十一カ村のうち一つとして彼から何かの恩沢を被らない村はなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...耶蘇教(やそけう)ノ恩沢ヲコレニ蒙ラシムルノ外アルベカラズ」そこで...
中里介山 「大菩薩峠」
...同様に蒸(じょうき)の恩沢(おんたく)に浴さねばならぬ...
夏目漱石 「草枕」
...何奈ンゾ之ヲ賜ハル恩沢ヲ忘レテ...
成島柳北 「阿房山賦」
...そして文化の恩沢に浴していた...
松濤明 「春の遠山入り」
...己はその恩沢を蒙つて生きてゐたのだ...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...或る意味においては薩摩芋(さつまいも)の恩沢とよく似ている...
柳田国男 「木綿以前の事」
...是が無用になったのは平和の世の恩沢であろう...
柳田国男 「木綿以前の事」
...仏法が日本国民の生活に及ぼした恩沢が...
柳田国男 「雪国の春」
...とにかく泰平の恩沢(おんたく)ともいえることには...
吉川英治 「私本太平記」
...その恩沢の余慶にあずかった連中もあろう...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索