...地の恩沢を正しく充分に享受すると言ふことで無くてはならぬ...
石川三四郎 「土民生活」
...能く職分を守つて吠える者は直ぐ狂犬だと誣(し)ひて殺して了う時勢では公の恩沢は今更のやうに渇仰するよ...
内田魯庵 「犬物語」
...やはり右にのべた恩沢(おんたく)はある程度あるらしい...
海野十三 「成層圏飛行と私のメモ」
...決して子が一生涯その恩沢をこうむって安逸に暮らすというごときことはない...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...独りよがりの茶人などが科学文明の恩沢を度外視して...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...だから佐助のためよりも春琴のために計らったことなのであるが結果から見れば佐助の方が遥(はる)かに多く恩沢(おんたく)に浴した...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...それだけ国民精神の恩沢の浸潤は不公平なものと見える...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...今後農村は都会に先んじて国家的施設の恩沢に浴させてやろう...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...イギリスはこうして印度に恩沢を施した...
戸坂潤 「社会時評」
...イギリスはこうして印度に恩沢を施した...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...耶蘇教(やそけう)ノ恩沢ヲコレニ蒙ラシムルノ外アルベカラズ」そこで...
中里介山 「大菩薩峠」
...六 待ち人こうした無辺際、無尽蔵の大宇宙に、ずらりととりまかれて、日となく夜となく、その恩沢に浴し、その威徳を仰ぎつつ、明かし暮らすわれらの生活こそは、何と世にも恵まれたものであろうぞ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...何奈ンゾ之ヲ賜ハル恩沢ヲ忘レテ...
成島柳北 「阿房山賦」
...そして文化の恩沢に浴していた...
松濤明 「春の遠山入り」
...久将恩沢流寰宇...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...他力の恩沢を想いみるべきであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...或る意味においては薩摩芋(さつまいも)の恩沢とよく似ている...
柳田国男 「木綿以前の事」
...王政復古の恩沢を国民に如実に示す方法の一つは...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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