...ただ恨むらくはその紙幅を有せざることを...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...恨むらくはそれを詳細に言ひ現はす程の伎倆を己が持つてゐない...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...恨むらくは少しく古今の書籍を読んで...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...恨むらくは庭裏ただの一株もこれ無きを如何せん哉である...
牧野富太郎 「植物記」
...恨むらくは彼は一篇の文章だも純粋の美文として見るべき者を作らざりき...
正岡子規 「俳人蕪村」
...ただ恨むらくはその米俵巻絹世に存せざるなり〉という事は...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし恨むらくは其名を逸した...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...ただ恨むらくは、この際の太郎義信も、時すでに水面も暗い黄昏(たそがれ)であったといえ、みすみす眼前にあった謙信を、上杉謙信とも知らずに遂に逸したことである...
吉川英治 「上杉謙信」
...然し、恨むらくは、杏所には、詩がとぼしい...
吉川英治 「折々の記」
...恨むらくは、梅花は散ってしまう」「美人の美も長くはありません」「そう先を考えたら何もかも儚(はかな)くなる...
吉川英治 「三国志」
...然るに、恨むらくは、兵少なく、地利あらず、いま一陣にやぶれて、臣孔明に万恨(ばんこん)を託され、江水の縁を頼って、呉に合流せんことを衷心(ちゅうしん)ねがっているわけであります...
吉川英治 「三国志」
...……が、恨むらくは、その人がありません...
吉川英治 「三国志」
...恨むらくは音楽の饗応を欠いておる...
吉川英治 「三国志」
...恨むらくは兄へそれはいえず...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ恨むらくは、かんじんな半兵衛重治(しげはる)が、相変らず壮健でない...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ、恨むらくは、こんな時でなければだが!」「まったく、こうしているまも、気が気でない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――ただ恨むらくは酒がない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...人の世のこのことわりのかなしさよ憎まずしては愛(いと)し難(がた)かり恨むらくは...
吉川英治 「随筆 新平家」
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