...己が引剥(ひはぎ)をしようと恨むまいな...
芥川龍之介 「羅生門」
...あいつ俺らこと死ぬまで恨むのだべさ...
有島武郎 「骨」
...恨むべき奴等だ...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...弘さんを恨む気にはなれません...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...身を恨むる外あるべからず...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...戰場中を巡る者――アトリトーネー・アテーネー其手を取りて導きて猛き飛刄を外らしむる―― 540かくある者は陣中にありて戰鬪恨むまじ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...なぜあんたは私を恨むの?」「よしてくれよ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それを恨むのは間違いです...
中里介山 「大菩薩峠」
...一と太刀恨むすべもなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...我れは君に厭はれて別るゝなれども夢いさゝか恨む事をばなすまじ...
樋口一葉 「ゆく雲」
...それにたよっている人は恨むことがあっても...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...だれを恨むべくもない自己のあやまちである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もうどうすることもできないことなのであると、それを心に片づけたあとでは、また自殺をしてしまった浮舟(うきふね)が、思想的に幼稚でよこしまな情熱に逢(あ)ってたちまち動かされていった軽率さを認めながらも、さすがに煩悶を多くしていたこと、そのころに自分の気持ちの変わったことで、自責の念から歎きに沈んでいた様子を宇治で聞いて知ったことも思い出され、妻というような厳粛な意味の相手ではなく、心安く可憐(かれん)な愛人としておきたいと思うのにはふさわしくかわいい女性であったと考えられ、もう宮に不快の念を持つまい、女をも恨むまい、ただ自分の非常識から若い愛人をああした場所へ置き放しにしていたのがあやまちの原因だったのであると、こんなふうに物思いの末にはあきらめをつけることにもなった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...……なをはなをで、捨てて来た家族のために、自分を呪(のろ)い、男を恨むように、ならないであろうか...
山本周五郎 「山彦乙女」
...彼の苦衷(くちゅう)はべつとして、それは恨む...
吉川英治 「私本太平記」
...――ただ恨むらくは酒がない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...萩原年景は、雪の中を駈けてきて、「何とて、一夜のお名残(なごり)も賜わずに」と、恨むばかりに、別れを惜しがった...
吉川英治 「親鸞」
...恨む筋などは無いじゃありませんか」と...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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