...葉子を恨むよりも自分たちの獣性を恥じるように見えた...
有島武郎 「或る女」
...私の心持を地下の初代さんは恨むだろうか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...明けても暮れても政治の奔走で、おそらく家庭のことなど眼中にはないのだろうと、恨むどころか、もはや何十年来まったく諦めてきた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...自らを恨むこと我より甚しきはあるまじ...
太宰治 「花吹雪」
...お岩は伊右衛門を恨むようになった...
田中貢太郎 「四谷怪談」
...今になってみれば何の憎むことも恨むこともありはしない...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...恨むらくはそれを詳細に言ひ現はす程の伎倆を己が持つてゐない...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...責められて恨む者はございましても...
中里介山 「大菩薩峠」
...恨むべきは、おのれに、山の聖像を描き奉る力の足りないのをこそだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...我れは君に厭(いと)はれて別るるなれども夢いささか恨む事をばなすまじ...
樋口一葉 「ゆく雲」
...金さんの力で、ひねられてたまるもんけ」と、恨むまなざしで、友達を見た...
火野葦平 「花と龍」
...今汝を捨つるとも汝かまへて我を恨むべからず...
正岡子規 「土達磨を毀つ辞」
......
正岡子規 「俳人蕪村」
...そのために夫を恨むやうな口は利かなかつた...
正宗白鳥 「素材」
...ただ恨むらくはその米俵巻絹世に存せざるなり〉という事は...
南方熊楠 「十二支考」
...――ただ恨むらくは酒がない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...人の世のこのことわりのかなしさよ憎まずしては愛(いと)し難(がた)かり恨むらくは...
吉川英治 「随筆 新平家」
...恨むような眼(まな)ざしで...
吉川英治 「野槌の百」
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