...恣に出沒することを感ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...該劇(かのざ)は近日(このごろ)炎帝特に威を恣にするを以て...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...君広長舌(こうちょうぜつ)を掉い無碍弁(むげべん)を恣にして頻に居士の耳を駭(おどろ)かす...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...その代りに彼は東羅馬(ローマ)の滅亡の内的要因となっておった放恣(ほうし)と婬逸(いんいつ)を受け取った...
大隈重信 「文明史の教訓」
...鑑賞者が恣に口を出す事になると...
高村光太郎 「緑色の太陽」
...……自己克服、いひかへれば過去一年間の、あまりに安易な、放恣な、無慚な身心を立て直さなければなりません、……アルコールでさへ制御し得なかつた私ではなかつたか...
種田山頭火 「其中日記」
...それが全くの偶然(恣意)に再び還元されて了うのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...長い橋の中ほどに立って眺望を恣(ほしいまま)にすると...
永井荷風 「放水路」
...陵の従弟(いとこ)に当たる李敢(りかん)が太子の寵(ちょう)を頼んで驕恣(きょうし)であることまでが...
中島敦 「李陵」
...生活の基礎となるべき純潔な感情を恣(ほしい)ままに吸収する場合が極(きわ)めて少ない...
夏目漱石 「思い出す事など」
...気の毒なるは主人公の身持不行儀にして婬行を恣にし...
福沢諭吉 「女大学評論」
...敢て獣行を恣(ほしいまま)にして内を顧みざるが如きは...
福沢諭吉 「新女大学」
...だから理性は感情を恣まに募らせて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...究竟清風明月を歌ひ神仙隠逸を詠じ放浪自恣なるに過ぎず...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...恣(ほしいまま)に羽根を伸したり...
夢野久作 「能とは何か」
...これも増上慢を恣(ほしいまま)にしてくれば...
吉川英治 「私本太平記」
...私権を恣(ほしいまま)にし...
吉川英治 「新書太閤記」
...治安ノ警吏ニテ有リナガラ大酒乱酔ヲ恣(ホシイママ)ニシ劇場ヲ騒ガセ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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