...酒色を恣(ほしいまま)にしてゐる人間がかかつた倦怠は...
芥川龍之介 「孤独地獄」
...必ず凌辱(りょうじょく)を恣(ほしいまま)にした...
芥川龍之介 「桃太郎」
...さうして此問題に觸れる人は大抵自分は強いと云ふ自覺を得て自分のちからの意識に就いて飽くことを知らざる享樂を恣にしてゐるやうである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...花田の放恣(ほうし)な行為を憎むことから今まで彼を遠ざけていたのではないのか?林がだんだん薄くなり...
梅崎春生 「日の果て」
...鑑賞者が恣に口を出す事になると...
高村光太郎 「緑色の太陽」
...放恣(はうし)なる自然の発展を人に示さなくつても済むだのであらうが...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...柔弱な骨抜きの恣(ほしいまま)な恵み深い生きやすい道徳――快楽の契約にすぎず...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二人の少年によって恣(ほしいまま)にされている時...
中里介山 「大菩薩峠」
...蕎麥屋は依然として不味い蕎麥打つて名物の稱を恣にして居るのだと思ふと更に面白くなる...
長塚節 「須磨明石」
...自分に許された小天地のうちでは飽(あ)くまで放恣(ほうし)なくせに...
夏目漱石 「明暗」
...または利己的勉学を恣(ほしいまま)にすべきの時ならず...
新渡戸稲造 「我が教育の欠陥」
...然レドモ同一ノ人民ヲ目的ト為シテ強奪ヲ恣(ほしいまま)ニシ悪俗ヲ改メシメズンバ...
福沢諭吉訳 「アメリカ独立宣言」
...父母寵愛して恣(ほしいまま)に育(そだて)ぬれば...
福沢諭吉 「女大学評論」
...恣(ほしいまま)に当代の諸名士を捉え来って...
穂積陳重 「法窓夜話」
...* 印刷工や校正者の恣意ないし粗漏のために生じる欠点...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...暴虐悖戻放恣驕傲...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...それにはかなり大胆な放恣(ほうし)な姿勢をとらなければならないし...
山本周五郎 「思い違い物語」
...私なりの見方と小説構想とを恣(ほしいまま)にした...
吉川英治 「随筆 新平家」
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