...別れなければならない恋猫の声も別れか寒い星空の下で別れる・重荷おもくて唄うたふ・ひとりにはなりきれない空を見あげるあたゝかく店の鶯がもう啼いてよいお天気の山芋売かな畑は月夜の葉ぼたんに尿する稀也さんに...
種田山頭火 「行乞記」
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種田山頭火 「其中日記」
...・昼も虫なく咲きこぼれたる萩なれば・風がふく障子をしめて犬とふたり・ここへも恋猫のきてさわぐか闇夜・ゆれては萩の...
種田山頭火 「其中日記」
...恋猫のために眼覚めさせられた...
種田山頭火 「其中日記」
...小鳥が食べる実が赤い曲ると近道は墓場で冷たい風・寒い裏から流れでる水のちりあくた・南無地蔵尊冴えかへる星をいたゞきたまふ・恋猫が...
種田山頭火 「其中日記」
...くしやみがやたらにでる・雪がふるふる鉄をうつうつ・火の番そこからひきかへせば恋猫・更けて竹の葉の鳴るを...
種田山頭火 「其中日記」
...恋猫が切ない声で鳴いてうろつく...
種田山頭火 「其中日記」
...その他にて)また一枚ぬぎすてる旅から旅へ水の上はつきり春の雲はてなき旅の遠山の雪ひかるあれがふるさとの山なみの雪ひかる街の雑音しづもれば恋猫の月枯葦の一すぢの水のながれ春風のテープちぎれてたゞよふ手から手へ春風のテープ三月一日緑平居...
種田山頭火 「旅日記」
...恋猫(こいねこ)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
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内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...日曜日(にちえうび)ゆうべの雨にそぼぬれて恋猫ひとりとぼ/\とかへりて見ればわが家の窓はとざされ戸口さへ錠のさされてゐたりけり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...季節物の恋猫の片割れも見えません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恋猫(こいねこ)が踏んでも一とたまりもなく落ちそうです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
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松本たかし 「松本たかし句集」
...家出をして又舞いもどった恋猫の様な風をしてサ」と云って一寸男をこづいた...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...夜ごと夜ごとの恋猫は人目の築地(ついじ)越えて煩悩の辻こえて月輪(つきのわ)へしのぶとよ朝な朝なの恋猫は諸人(もろびと)の鞭(むち)に追われ御仏(みほとけ)の裳(もすそ)にかがまり昼もなおしのぶとよ破(や)れ扇(おうぎ)で手拍子(てびょうし)を打ちつつ...
吉川英治 「親鸞」
...恋猫と恋猫とがじゃれているような鼻声が聞えるので...
吉川英治 「宮本武蔵」
...恋猫のように気がせかせかとして...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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