...徐(おもむろ)に西洋の恁(こ)うした画の講釈をし始めた...
芥川龍之介 「路上」
...其度渠は恁(こんな)返事をしてゐた...
石川啄木 「足跡」
...「私ほど辛い悲しいものはない!」恁(か)う理由のないことを...
石川啄木 「鳥影」
...若い心はウットリとして、何か恁(か)う、自分の知らなんだ境を見て歸る樣な氣持である...
石川啄木 「鳥影」
...お柳の氣褄を取つては時々恁(か)うして遣つて來て...
石川啄木 「鳥影」
...恁うしてチャンと起きて待つてたんですよ...
石川啄木 「鳥影」
...恁うして渠は、ものの三十遍も同じ事を続けた...
石川啄木 「病院の窓」
...其夢といふのは恁(か)うで...
石川啄木 「天鵞絨」
...』『怎したべす?』『怎したも恁うしたも...
石川啄木 「天鵞絨」
...恁(か)う門(もん)が閉(しま)つて居(を)つては...
泉鏡太郎 「畫の裡」
...身(み)に附(つ)けて居(を)れば遺失(おと)しさうだ、――と云(い)つて、袖(そで)でも、袂(たもと)でも、恁(か)う、うか/\だと掏(す)られも仕兼(しか)ねない...
泉鏡太郎 「艶書」
...恁(か)くて旦(あした)に暮(くれ)に其(そ)の根(ね)を治(をさ)む...
泉鏡花 「花間文字」
...エヒミチは院長(ゐんちやう)として其職(そのしよく)に就(つ)いた後(のち)恁(かゝ)る亂脈(らんみやく)に對(たい)して...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...貴方(あなた)は恁(か)うなのだ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...恁(か)くて又(また)一週間(しうかん)を過(す)ぎ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...それに私なんか恁(か)う見えても温順(おとな)しいんだから...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...恁んな風で、昨日から今日へ掛けて考へてみても未だ眞想がわからなかつた...
徳田秋聲 「媒介者」
...わしが一攫(ひとつか)み引(ひ)つ扱(こ)いて來(き)て見(み)たの打棄(うつちや)つたんでがした」勘次(かんじ)は恁(か)ういつて蒼(あを)く成(な)つた...
長塚節 「土」
便利!手書き漢字入力検索