...この声を怪しみぬ...
泉鏡花 「活人形」
...そして一人も従業員代表が加えられていないことをだれも怪しみもせず不当とも感じていないらしいのは...
伊丹万作 「思い」
...写真を眺めてひたすら怪しみおる由...
井上円了 「おばけの正体」
...家の者は別に怪しみませんでした...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...別に怪しみもしなかつた...
田山花袋 「歸國」
...その瞬間彼は、その男がだれであるか、自ら怪しみ、その男に嫌悪(けんお)の念をいだいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それから筆と墨と」「何かお書きなさるの」お銀様は竜之助の請求を怪しみながらも...
中里介山 「大菩薩峠」
...「まあ、擽るんじゃなくて、締めるの」その時に、後ろの者の面(かお)が、グッと女の頬先まで来ましたから、女はしなをして、首を横へねじ向けた途端――「おや……」女は後ろの人の面を見ようとして、覆面に隠されたそれを見得なかったのでしょう、怪しみの声が、急にうめきの声に変りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...客の怪しみ問うに対してツイ豆をたべたものですからといったとある...
南方熊楠 「十二支考」
...それじゃあ自分の方がと云う怪しみが湧いて来るものである...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...家のもの馬槽の伏せてあるを怪しみて少しあけて見れば川童の手出でたり...
柳田国男 「遠野物語」
...気の遠くなるくらい重ければ怪しみをなし...
柳田国男 「遠野物語」
...大いに怪しみながら...
吉川英治 「三国志」
...ただ怪しみ疑っていると...
吉川英治 「三国志」
...市松は怪しみながら側へ寄って...
吉川英治 「新書太閤記」
...怪しみにたえません...
吉川英治 「新書太閤記」
...誰も見ていなかったとは限らないが」林冲も、ちょっと怪しみ、妻もなにか動悸(ときめき)を感じたが、しかし、殿帥府副官の名では、公式な召しも同様で応じぬわけにもゆかない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...虎も怪しみを抱いたにちがいない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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