...AさんとBさんの間には怨嗟がある...
...彼女は怨嗟の念を持っているようだ...
...怨嗟に満ちた目で私を見る...
...会議での怨嗟の空気が辛かった...
...怨嗟にかられて彼に右往左往された...
...私たちは何時までこんなに馬鹿々々しいことを繰り返さねばならないのだらう? しかもその為めに私は極度まで疲労しなければならない疑惑と怨嗟の渦が私を捲き込む...
伊藤野枝 「人間と云ふ意識」
...あるいは政府は非常の悪政を行うという怨嗟(えんさ)の声を放つのは...
大隈重信 「憲政に於ける輿論の勢力」
...狂熱と恐怖と怨嗟に沸騰していた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...永遠の絶望と戦慄と怨嗟の地獄にたたき込む悪辣無類にして醜怪の妖鬼たちに接して...
太宰治 「お伽草紙」
...この男の呪いと怨嗟(えんさ)の対象は...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...敗北した人々や階級の怨嗟(えんさ)ではなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...憤怒怨嗟(ふんぬえんさ)でもなく...
永井荷風 「妾宅」
...町内では、夜廻りを増(ふや)し、時候(しゆん)外れの火の番を置き、鳶(とび)の者まで動員して、曲者狩に努めましたが、冬からの跳梁(てうりやう)を指を啣(くは)へて眺めるばかり、嘗(かつ)て曲者の姿を見た者もなく、よしんば見た者があるにしても、その場で斬られるのが落ちで、怨嗟と恐怖が、下町一パイに、夕立雲のやうに擴(ひろ)がつて行くのを、どうすることも出來ない有樣でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...百姓怨嗟(ゑんさ)の的となつて居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...曰(いわ)く大院君の虐政は一般民衆の怨嗟(えんさ)の的になっている――そこで...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...欝屈の餘り怨嗟の聲と成り不平の涙と成るので...
横瀬夜雨 「花守」
...民衆は怨嗟(えんさ)を放って...
吉川英治 「三国志」
...兵は怨嗟(えんさ)を放つの有様...
吉川英治 「三国志」
...武士共々の怨嗟(えんさ)となることも疑う余地はございませぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...食えなくなる――」という怨嗟(えんさ)が街には充ちているありさまだった...
吉川英治 「私本太平記」
...民心の怨嗟(えんさ)...
吉川英治 「新書太閤記」
...怨嗟(えんさ)の炎が燃えつかずにはおるまいぞよ...
吉川英治 「親鸞」
...もっぱらな怨嗟であったが...
吉川英治 「随筆 新平家」
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